CHEAP TRICK『WE'RE ALL ALRIGHT!』(2017)
昨年春に発表された前作『BANG, ZOOM, CRAZY...HELLOW』が7年ぶりの新作ということでびっくりしたわけですが、続く本作『WE'RE ALL ALRIGHT!』はなんと前作から1年2ヶ月という短いスパンで制作〜リリースされたことで、さらに驚かされたわけです。だって、昨年11月には来日公演までしてさ、またしばらく見納め(聴き納め)かなと思っていたのに……特に大御所クラスになると新作のスパンが5年前後になっても不思議じゃないので、この予想外の新作にはただただ嬉しい限りです。
本作は新曲に加え、過去に制作されたものの未発表だった楽曲を新たにレコーディングしたもので、見方によっては「2017年のCHEAP TRICKによる、純然たる新作」とは言い難いかもしれません。が、ファンにとってはそういう細かいことはどうでもよく、今のCHEAP TRICKが本作で鳴らされているような音/楽曲に再び挑戦してくれている事実が単純に嬉しいし、素敵だと思うわけです。
比較的落ち着いたイメージの強かった前作とは相反し、今作は終始アグレッシブ。初期の「元気よく、勢いのあるパワーポップ/ロック」路線に寄った作風。アップテンポの楽曲がズラリと並び、ロビン・ザンダー(Vo)もがなるように歌っています。ポップな作風の楽曲にしても“枯れ”よりも“若々しさ”が前面に打ち出されており、そこに「ああ、自分は今CHEAP TRICKの新作を聴いているんだ」と強く実感できることでしょう(と、前作のレビューと同じことを書いてしまいますが)。
大半の曲が2分台〜3分台半ばというのも、初期の彼ららしく、アルバム本編10曲で33分程度というランニングタイムも納得。ちなみに本作には3曲追加したデラックスエディション(日本盤の通常仕様はこちら)も用意されていますが、それでも全13曲で44分程度(さらに日本盤はボーナストラックでライブテイク2曲を追加。これは正直蛇足かな)。最近のロックアルバムが少しずつではありますが、こういう40分前後という昔ながらの作風に戻りつつあるのはちょっと興味深い話ですね。
個人的にはデラックス盤に追加された3曲(THE MOVEのカバー「Blackberry Way」、『DREAM POLICE』を思わせる「Like A Fly」、メロウでサイケなミディアムバラード「If You Still Want My Love」)も本編10曲に負けず劣らずの出来だと思うので、ぜひこちらの仕様をオススメしたいと思います。
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