THE BEATLES『SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND』(1967/2017)
THE BEATLESが今から50年前の1967年5月26日(UK。USでは6月2日)にリリースした、通算8枚目のオリジナルアルバム。前年をもってライブ活動を停止した彼らが、ライブでの披露を前提とせず、ひとつのスタジオ作品としてとことん作り込んだ最初の作品が本作でした。
……なんて説明は今さらいりませんよね。
思えばビートルズの諸作品が初CD化されたのが、本作がリリースされてから20年後の1987年。それ以前は当然のようにアナログ盤だったわけで、今みたいに「これが正規のオリジナルアルバム」という概念が国によって異なったり、アルバム未収録のシングル曲を集めた編集盤がたくさん出ていたりで、正直どれから聴いていいかわからなかったというのが中学生時代の自分。結果、オリジナルアルバムではない編集盤を最初に手に取ったわけですが、高校に入ったと同時にこのCD化。当然周りの自称・ビートルマニアな友人から『PLEASE PLEASE ME』や『WITH THE BEATLES』のCDを借りて、カセットにダビングして聴いていたのです。
で、ちょうど夏くらいにこの『SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND』がようやくCD化。当時の音楽誌などで「ビートルズの最高傑作」なんて触れ込みもあり、最初に買うならこれにしようと、夏休みのバイト代から本作を購入。つまり、僕が初めて購入したビートルズのCDが本作だったわけです。
いわゆるヒットシングル皆無、初期の「She Loves You」や「Help」とも違うし、「Yesterday」や「Let It Be」ともちょっと違う。今ならサイケデリックがなんちゃら〜と言語化できるけど、あの当時は「Lucy In The Sky With Diamond」の浮遊感も「Within You Without You」のインドっぽさも、どこかコミカルな「When I'm Sixty-Four」の魅力にも、そしてラストの「A Day In The Life」のすごさも理解できておらず。ただ、オープニングの「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」のガレージロック感?にはカッコ良さを見出し、そこを何度もリピートしていたものです。
その後、何度も聴き返すうちにメロディが頭に入ってきて、気づいたらアルバムをまるごとリピートして聴き返していた。けど、周りのロック仲間には勧めることなく、ひとり家で聴いていた……そんなアルバムでした。
初版のCDは今でも家にあるし、その後の最新リマスター盤も購入。そしてつい先日、本作の最新ステレオミックス盤+未発表テイクからなる50周年記念エディションも発売。つまり、初めて聴いてから30年近くもの歳月が流れたわけです。ひぃ。
最初のリマスター盤のときにも音の分離の良さに驚かされましたが、今回はそれに加えて低音がかなり効いたミックスに。ドラムとベース(特にバスドラの鳴り)の質感・バランスがより現代的になったことによって、とても50年前の音とは思えない仕上がりに変わったように感じました。「A Day In The Life」冒頭のアコギの繊細な鳴りなんて、すごく今っぽいしね。
と同時にこのアルバムの音、現代のテクノロジーで真似ようと思っても再現できないんじゃないだろうか……と思わせられる、改めて奇跡の音なんじゃないかなと久しぶりに聴き返して実感しました。
僕が購入したのは、2枚組仕様のほう。さすがに“ハコ”のほうは断念しました。ディスク2にはアルバムの未発表テイクをたんまり収録。『ANTHOLOGY』シリーズの延長として楽しみましたが、どういう過程を経て完成品となっていくのかが伺えて、それはそれとして面白かったです。音もスタジオ盤より生々しさが強まっていて、個人的には好み。ですが、もちろん万人にはオススメしませんけど。
あと、ラストに収録されている「Strawberry Fields Forever」(こちらは2015年発売『THE BEATLES 1』リマスター盤のステレオミックス)と「Penny Lane」(こちらは最新ステレオミックス)はやっぱり素晴らしいと思います。『THE BEATLES 1』リマスター盤は今でもよく聴いてますが、今後もこの『SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND』デラックス盤とあわせて聴き続けることでしょう。というか、聴き続けます。はい。
と、今回はほぼ思い出話でお届けしました……。

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