THE CHARLATANS『DIFFERENT DAYS』(2017)
THE CHARLATANS通算13枚目のオリジナルアルバム。ドラマーのジョン・ブルックスが2013年8月に脳腫瘍で急逝し、悲しみを乗り越えて制作された前作『MODERN NATURE』(2015年)が全英7位と、久しぶりのTOP10ヒットとなった彼ら。そこから2年を経て届けられる今作には、ジョニー・マーやポール・ウェラー、スティーヴン・モリス(NEW ORDER)、アントン・ニューコム(THE BRIAN JONESTOWN MASSACRE)といったアーティスト仲間に加え、推理作家のイアン・ランキンとカート・ワグナー、ティム・バージェス(Vo)の長年の友人である女優のシャロン・ホーガンがゲスト参加しています。
作風としては、全体的に前作の延長線上にある1枚と言えるでしょう。が、冒頭の低音ボーカルを生かした穏やかなスローチューン「Hey Sunrise」にはきっと驚かされるはず。今回は内省的な作品なのか!?と思いきや、続く「Solutions」でアップテンポに。しかし、どこか物悲しさが伴うメロディや空気感は1曲目から変わらず、ちょっと心配になっているとエンディングの日本語ナレーションにハッとさせられ、そのままタイトルトラックに突入。若干穏やかながらも、ようやくこのバンドらしさが出てきたなと。先行シングル「Plastic Machinery」あたりでやっと、“俺たちのシャーラタンズ”が戻ってきた!とガッツポーズをとってしまうのではないでしょうか。
エレクトロの要素を取り入れた「Not Forgotten」や「Over Again」など、後半に進むにつれてダンサブルさが増していき、グワーッと盛り上がったところで、アコースティックの小楽曲「The Setting Sun」とポール・ウェラーがゲスト参加したスローなサイケチューン「Spinning Out」とダウナー2連発。予期してなかったこのエモさに心を一気に持っていかれてしまいます。
確かに穏やかさがより強まったように感じられますが、それもこのバンド本来の持ち味。その風味がより濃くなったと思えば、なんら違和感なく楽しめるはずです。まぁ今さら彼らに「Weirdo」みたいにアドレナリン溢れまくりなアッパーなダンスチューンを求めるのは筋違いだと思いますし、この進化(というか深化かしら)はバンドの成長としてまったく正しい歩み方だと思いました。
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