FOO FIGHTERS『THE COLOUR AND THE SHAPE』(1997)
デイヴ・グロールのソロ作としてスタートした前作『FOO FIGHTERS』(1995年)完成後、ツアーのためにNIRVANA後期のライブメンバーだったパット・スメア(G)、SUNNY DAY REAL ESTATEのネイト・メンデル(B)&ウィリアム・ゴールドスミス(Dr)を迎えてバンド編成で活動開始。この編成のまま、FOO FIGHTERSは次作のレコーディングに突入します。しかし、ウィリアムのプレイに納得できなかったことから、制作では大半の楽曲でデイヴがドラムを叩くことに。これによりウィリアムが脱退し、アルバム完成後には現在もバンドの屋台骨を支えるテイラー・ホーキンスが加入します。
こういいう困難を経て完成したのが、1997年5月発売の2ndアルバム『THE COLOUR AND THE SHAPE』。前作の全米23位を軽く超え、全米10位まで到達し、200万枚近いセールスを記録しました。
全体の作風としては前作の流れを引き継いでいるものの、“ひとりバンド”形態だった前作よりもはるかにバンド感が強まり、サウンドのダイナミックさも格段と高まっています。このへんは、プロデューサーにギル・ノートン(PIXIESなど)、ミックスにクリス・シェルドン(FEEDER、THERAPY?、THE ALMIGHTYなど)を起用したことも大きいと思います。
グランジ的な手法を残しつつも、新たな可能性が見え隠れしているのも本作の特徴。例えば代表曲「Monkey Wrench」には当時ブレイクしていたGREEN DAYなどのポップパンクからの影響が感じられるし、「Hey, Johnny Park!」や「My Hero」のダイナミズムはスタジアムロックのそれだし、「Everlong」の構築感からはパンクやハードコアとも違うカラーが感じられます。つまり、前作『FOO FIGHTERS』で自らグランジブームに終止符を打ったデイヴが、自身のルーツにある音楽を新たな仲間たちと鳴らし始めた、“バンドFOO FIGHTERSとしての原点”がこの2作目なのかもしれません。
ドラマーが2人参加していたり、本作のツアー中にパット・スメアが脱退してしまったりと、時期的には非常に不安定なタイミングなのかもしれませんが、ここ日本ではアルバム発売から2ヶ月後の1997年7月、初開催となった『FUJI ROCK FESTIVAL '97』に出演し熱演を繰り広げた印象が強い、意外とポジティブな印象のある時期。そういった点においても、本作をお気に入りに挙げるリスナーは多いのではないでしょうか。
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