ROLLING STONES『STICKY FINGERS』(1971)
1971年4月に発表された、ROLLING STONESの代表作の1枚(イギリスで9枚目、アメリカで11枚目のスタジオアルバム)。ブライアン・ジョーンズ(G)の死後最初にしてミック・テイラー(G)加入後初、そして新たに設立した「Rolling Stones Records」からの第1弾アルバム。先行シングル「Brown Sugar」の大ヒット(全英2位、全米1位)もあり、アルバムも英米で1位を獲得。輝かしい70年代の幕開けを飾るのでした。
『BEGGARS BANQUET』(1968年)、『LET IT BLEED』(1969年)あたりで顕著になり始めたアメリカ南部サウンドへの傾倒がより強まり、ライ・クーダー(G)やニッキー・ホプキンス(Piano)、ビリー・プレストン(Organ)らそうそうたるゲストミュージシャンの参加もあって、過去2作以上に“強く”て“濃い”内容に仕上がっています。
この時期のストーンズを聴いていつも感心するのは、アコースティックギターの効果的な使い方について。例えば「Wild Horses」や「Dead Flowers」のような楽曲のみならず、「Brown Sugar」みたいなロックンロールナンバーの後ろでもしっかりアコギのストロークが鳴っていたりする。それにより、楽曲の持つ大陸的なおおらかさがより強まって聞こえるのではないでしょうか。ロックだからエレキだけ鳴らしておけば良い、そのほうがカッコイイという捉え方もあるでしょうけど、ストーンズのこのアンサンブルを聴くと「本当のカッコ良さとは何か?」をいつも考えさせられます。
で、そういう「Brown Sugar」に続くのが、“引きずる”ようなアレンジのヘヴィブルース「Sway」。もう最高にカッコ良いオープニングじゃないですか。個人的に本作でもっとも好きなのがこの「Sway」で、さらにアコースティックバラード「Wild Horses」を挟んで始まる「Can't You Hear Me Knocking」、「You Gotta Move」という流れも最高。かと思えばアナログB面はブラスと鋭角的ギターサウンドの絡みがカッコ良い「Bitch」、ブルースというよりもゴスペルチックな「I Got The Blues」、ダークな「Sister Morphine」、朗らかな「Dead Flowers」、壮大なバラード「Moonlight Mile」とどれも粒ぞろい。全10曲、本当に捨て曲なしの1枚だと思います。
そういえば、数年前に実施された本作収録曲をすべて演奏するツアー(完全再現ではなく、曲順は変えている)の模様が、まもなく映像作品としてリリースされるようですね。音源はちょっと前にiTunesなどでデジタル配信されたので聴いていましたが、映像で観るとまた印象が変わるのかしら。

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