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2017/09/11

FOO FIGHTERS『THERE IS NOTHING LEFT TO LOSE』(1999)

前作『THE COLOUR AND THE SHAPE』(1997年)完成後にテイラー・ホーキンス(Dr)が加入、さらにツアー途中でパット・スメア(G)が脱退したFOO FIGHTERS。デイヴ・グロール(Vo, G)の旧友フランツ・スタール(G)が途中参加するものの、すぐに脱退してしまい、来たる3rdアルバムのレコーディングはデイヴ、テイラー、ネイト・メンデル(B)の3人で突入することに。こうして1999年秋に発表されのが、本作『THERE IS NOTHING LEFT TO LOSE』です。

しかし、ツアーで苦楽を共にした3人で制作したことが大きく影響したのが、本作にはバンドとしての一体感が前作以上に強く感じられる作風です。思えば前作は途中からデイヴがドラムを叩くことになってしまい、完全なるバンドとは言えなかったかもしれません。そのぶん、今作ではテイラーがしっかりリズムの屋台骨を支えていることもあって、全体的に安定感のあるバンドアンサンブルが楽しめます。

また、サウンド的にも前作までに残っていたグランジ、ポスト・グランジ色が払拭され、より王道ハードロック、スタジアムロックとしての強さが表面に表れ始めています。冒頭2曲(「Stacked Actors」「Breakout」)の力強さとハードさ、そして「Learn To Fly」の歌モノハードロックとしての強度は、すでに完成の域に達しつつあります。

「Gimme Stitches」「Live-In Skin」のパワフルなビート、「Generator」の軽快さ、「Aurora」「Headwires」の浮遊感、「Next Year」「Ain't It The Life」のポップさからは過去2作での経験を踏まえつつ、より進化したバンドの姿が感じられるし、アルバムを締めくくる「M.I.A.」の壮大さからは、もはやこのバンドを「NIRVANAの亡霊」みたいな目で見ちゃいけないんだということが感じられる。つまり本作は、ようやくFOO FIGHTERSが“本当のバンド”になったんだなということを高らかに宣言するアルバムなのかもしれません。

ところが、続く4thアルバム『ONE BY ONE』(2002年)でFOO FIGHTERSは“本当のバンド”から“ホンモノのバンド”へとバージョンアップすることになるのですが、それはまた次回語ることにしましょう。

今聴いても良曲が多い1枚なのですが、最近のライブでは「Learn To Fly」と「Breakout」ぐらいしか披露される機会がないのが残念でなりません(最新ツアーではたまに「Aurora」や「Generator」も披露されているようですが)。まぁそれだけ4thアルバム以降“ライブでマストな代表曲”が増えたってことでしょうし、仕方ないのかもしれませんが。



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投稿: 2017 09 11 12:00 午前 [1999年の作品, Foo Fighters] | 固定リンク