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2017/10/06

DOKKEN『DYSFUNCTIONAL』(1995)

1994年に再結成を果たしたDOKKENが、翌1995年春に海外で発表した通算5作目のスタジオアルバム。ここ日本では前年末に『DOKKEN』というアルバムタイトルで、曲順を変え一部の収録曲を差し替えてリリースされていた作品です。

もともとはドン・ドッケン(Vo)のソロアルバムとして制作を進めていた作品なのですが、契約の際に元Geffen Records、当時Columbia Recordsの名物A&Rだったジョン・カロドナーからジョージ・リンチ(G)にギターを弾かせたらどうか、そしてこのアルバムをDOKKEN名義で出したほうが売れるんじゃないかなどと言い寄られ、結果としてジェフ・ピルソン(B)、ミック・ブラウン(Dr)、ジョージという黄金期メンバーが揃い、DOKKEN再結成が実現。“メタル冬の時代”だった1995年という時代にメジャーレーベルのColumbiaから晴れてリリースされたわけです。

このコラムでは日本のみでリリースされた『DOKKEN』ではなく、正式な5thアルバムとして発表された『DYSFUNCTIONAL』について触れていきたいと思います。

『DOKKEN』も『DYSFUNCTIONAL』も、名作『BREAKING THE CHAINS』(1981年)、『UNDER LOCK AND KEY』(1985年)に関わったマイケル・ワグナーがプロデュース。そう聞けば誰もが「往年のDOKKENよ、再び」と思うことでしょう。しかし、完成したアルバムはそのイメージとは程多いもの。もともとはドンのソロアルバムだったことを考えれば、まぁ頷けなくもないのですが……非常に内向的でダーク、モノトーンなサウンドとHR/HM的なハイトーンボーカルなしという……そうですね、時代的なものもあって、どこかグランジ風と言えると思います。

実際「What Price」なんて“HR版THE DOORS”みたいですし。先行発売された『DOKKEN』では1曲目だったこの曲を初めて聴いたときは、正直顔が“無”になったこと、今でもよく覚えています。

ところが、US版だとこの曲はラスト前の10曲目。このポジションで聴くと不思議と悪くない。とはいえ、US版はそもそも1曲目が「Inside Looking Out」という時点でDOKKENらしくないので、どっちもどっちなんですが。

至るところからPEARL JAMSOUNDGARDENあたりからの影響が感じられるオルタナHR/HM的作風に、突如飛び込んでくるジョージのフラッシーなギターソロ。この噛み合ってない感じがまた居心地の悪さを生み出していて、最高です(悪い意味で)。いかにもDOKKENらしいアコースティックバラード「Nothing Left To Say」もありますし、なぜかシングルヒットした7分以上もあるダークなロックンロール「Too High To Fly」、LED ZEPPELIN風ハードロック「Long Way Home」、サイケなミディアムバラード「The Maze」もある。1曲1曲はそこまで悪くないんだけど、アルバムとして並んだときに醸し出される違和感。なんだろう、やっぱり曲順が悪いんだろうか。

ミックスの途中みたいなサウンドだった日本限定アルバムより、僕はしっかり音が整理され、後から新しいソロなども加えられたUS版のほうがまだ幾分気に入っています。80年代のアルバムと比べれば聴く頻度は低いものの、それでも年に1、2回は引っ張り出して聴きたくなる。そんな珍味的な魅力を持つアルバムではないでしょうか。そこまで嫌いになれないんだよね、これ。



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投稿: 2017 10 06 12:00 午前 [1995年の作品, Dokken] | 固定リンク