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2017/11/08

DOKKEN『UNDER LOCK AND KEY』(1985)

1985年秋にリリースされた、DOKKEN通算3作目のスタジオアルバム。前作『TOOTH AND NAIL』(1984年)がアメリカでのHR/HM人気に後押しされ、全米49位にランクイン。100万枚を超えるヒット作になったことで、1年2ヶ月という短いインターバルで制作・発表されのが本作『UNDER LOCK AND KEY』です。

プロデューサーを前作でのトム・ワーマン(CHEAP TRICKMOTLEY CRUEなど)からニール・カーノン(QUEENSRYCHELYNCH MOBなど)&マイケル・ワグナー(ACCEPTSKID ROWWHITE LION)へと交代して制作された本作は、疾走感と鋭さが際立った前作とは相反し、メロディアスさと親しみやすいテンポ感(ミディアムテンポ中心)を重視した意欲作に仕上がっています。

ジョージ・リンチ(G)のカミソリギターは相変わらずですが、本作ではそこに“曲に合わせた押し引き”が加わり、あくまで楽曲重視でプレイしていることが伝わってきます。1曲目「Unchain The Night」からその傾向は強く、ドン・ドッケン(Vo)の歌をじっくり聴かせつつ、ギターソロになったらいっきに爆発するというメリハリの効いたアレンジは本作ならではと言えるでしょう。

とにかくドンの歌とメロディ、ハーモニーなどのコーラスワークが素晴らしい。名曲「In My Dreams」は言うまでもなく、続くバラード「Slippin' Away」でも引き続き美しいハーモニーを堪能することができます。

前作や前々作『BREAKING THE CHAINS』(1983年)にあったもっさり感=B級感は一気に払拭され、急にメジャー感が強くなったのは、そういった戦略によるものなんでしょうね。ただ、ここでやりすぎたがために、ジョージら楽器隊の鬱憤が爆発。その衝動が次作にしてラストアルバムとなってしまった『BACK FOR THE ATTACK』(1987年)につながったのかもしれません。

シングルカットされた「The Hunter」「It's Not Love」「In My Dreams」以外にも、先の「Unchain The Night」や「Slippin' Away」「Jaded Heart」「Don't Lie To Me」「Will The Sun Rise」と憂のあるメロディのミディアム/スローナンバー満載。で、そういったノリを良い意味で壊してくれるのが、アナログでいうと各面ラストを飾る「Lightnin' Strikes Again」(M-5)と「Til The Livin' End」(M-10)のファストナンバー2曲。とはいえ、悪い意味で浮くことはなく、他の楽曲とバランスが取れた非常にメロウな仕上がりです。若干かっちりと作り込みすぎな気もしますが、それはこのサウンドプロダクションのせいかもしれませんね。

本作はHR/HMファンがイメージする“DOKKENらしさ”が体現されてた、安定感の強い1枚ではないでしょうか。初心者が最初に聴くなら、まず本作をオススメします。



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投稿: 2017 11 08 12:00 午前 [1985年の作品, Dokken] | 固定リンク