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2017/11/05

RATT『OUT OF THE CELLAR』(1984)

1984年春に発表された、RATTの記念すべきメジャーデビューアルバム。デビューと同時に本作からのシングル「Round And Round」が全米12位のヒット曲となり、アルバムも全米7位まで上昇、300万枚以上を売り上げる最大のヒット作となりました。

1983年にQUIET RIOTDEF LEPPARDがチャート上でメガヒットを遂げ、それに続くようにMOTLEY CRUEなどアメリカ産の新世代HR/HMバンドが次々とセールス的に成功を収めるという好状況の中、鳴り物入りでデビューを果たしたのがRATTとBON JOVIでした。2組はほぼ同時期にデビューを飾り、RATTが早くから成功を収めたことでBON JOVIは一歩遅れをとる形となってしまいます(ま、2年後には一気に逆転してしまうんですけどね)。

昨日のQUIET RIOTの項でも触れましたが、この時期のバンドがヒットするのに必要不可欠だったのが、MTVでの露出。つまり、それまでラジオヒットを重要視していた制作サイドは「いかに人の目を惹きつけるミュージックビデオを制作するか」に注力するようになるわけです。キャッチーな曲&音作りという点においてはラジオが主戦場だった時代となんら変わらないのですが、そこにヴィジュアルの強みが加わることは、派手で個性的な存在が多かったL.A.出身のハードロックバンド=L.A.メタルバンドにとっては好都合だったわけですね。

「Round And Round」のMVを観ればわかるように、RATTはヴィジュアル的にも“派手すぎず、ケバすぎず”と非常に親しみやすいルックスでした。しかもウォーレン・デ・マルティーニ(G)のようなグッドルッキンなメンバーがいたことで、女性人気的にはかなり高かったと記憶しています。

また、サウンドのほうもポップなメロディを持つ楽曲が多いものの、そのサウンドはヘヴィでザクザクしたギターサウンドが主体。ウォーレン&ロビン・クロスビーのリフワーク&ソロプレイは当時のギターキッズにはヨダレものの美味しい要素満載でしたし、ラジオライクなポップナンバー(「Round And Round」「Scene Of The Crime」)、ヘヴィなミディアムナンバー(「Wanted Man」)、ライブ映えする疾走チューン(「She Wants Money」「The Morning After」「I'm Insane」)、アコースティックギターを導入したドラマチックな楽曲(「Back For More」)など楽曲も親しみやすいものばかり。HR/HMマニアはもちろんのこと、そちら側に詳しくないライト層にも存分にアピールする作風は、前年のQUIET RIOTやDEF LEPPARDにも匹敵するものです。

結局彼らは本作を超えるヒット作を生み出すことはできませんでしたが、1984年から1990年にかけて残した5枚のオリジナルアルバムは(賛否あるでしょうけど)僕的にはどれも非常に優れた作品です。



▼RATT『OUT OF THE CELLAR』
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投稿: 2017 11 05 12:00 午前 [1984年の作品, Ratt] | 固定リンク