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2017/11/15

YES『BIG GENERATOR』(1987)

YESで最初に取り上げるアルバムが本作なのは、何かいろいろ間違っている気がしますが……うん、気にしないで進めます。

YESが1987年初秋に発表した、通算12枚目のスタジオアルバム。初期のプログレッシヴロック路線からサンプリングなどデジタル要素を駆使した前作『90125』(1984年)へと移行し、アルバムは全米5位、同作からのシングル「Owner Of A Lonely Heart」が初の全米1位を獲得と新たな全盛期を迎えた彼らが、トレヴァー・ホーンからバンドメンバーのトレヴァー・ラビン(G)にプロデューサーを変更して制作されたのが今作です。

古くからのファンからは否定的な声も上がった『90125』ですが、それは本作も同様だったようです。もっとも、70年代の彼らを通過していない(本作が発売された当時もその頃のYESを知らなかった)僕にとっては、この『BIG GENERATOR』こそが初めてリアルタムで接するYESの新作だったのです(『90125』はもっとあとになってから聴いた記憶が)。

MTVなどでMVを目にした先行シングル「Love Will Find A Way」や「Rhythm Of Love」の印象が強かったためか、プログレというよりもギターロックというイメージで本作に接したのですが、どうやらそれは間違いではなかったようでした。例えばASIAGTRなどのような“古き良き時代のプログレをエッセンスに、テクノロジーを適度に駆使したハードポップ/ハードロック”に近い印象で、ところどころにYESらしい“こだわり”がちょっとだけ散りばめられている、決してプログレロックアルバムとは呼べない1枚でした。だからこそ、僕のような人間にとってはとっかかりとして良かったのかもしれません。

マニアやコアファンが何と言おうと、先に挙げたシングル曲は最高にカッコ良いし、そのほかにも「Shoot High, Aim Low」「Almost Like Love」みたいにイカす曲も豊富。個人的には『90125』よりもこっちのほうが“ロック”していて、気に入っています。トレヴァー・ラビンのギターワークも、トニー・ケイ(Key)のシンセもカッコ良いですしね。

あと、BEACH BOYSを彷彿とさせるハーモニーが要所要所でフィーチャーされているのも、個人的好みの理由かもしれません(「Love Will Find A Way」で使用されているブルースハープもね)。適度にプログレで適度にハードロック、だけどポップスとしては外さない。結局前作ほどのヒットには恵まれなかったし、本作が原因でジョン・アンダーソン(Vo)がバンドを脱退したとか曰く付きの1枚ですが、そういったこと関係なしに今でもよく聴くアルバムです。



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投稿: 2017 11 15 12:00 午前 [1987年の作品, Yes] | 固定リンク