CODE ORANGE『FOREVER』(2017)
アメリカ・ペンシルベニア州出身のハードコアバンドCODE ORANGEによる、通算3枚目のフルアルバム。今作からRoadrunner Recordsに移籍し、Billboard 200でも最高62位という好成績を残しています。とはいえ、メジャー感の強い方向性ではないですし、インディーズからメジャーに移籍したからといってそのサウンドが大幅に変わったわけではないので、それだけ彼らが注目され始めたという証拠でしょう。
2008年の結成時はまだ中高生だったというメンバーも、すでに20代半ばから後半に差し掛かり、本作ではそれまでのカオティックなサウンドにより磨きをかけつつも、より深みを増したハードコアサウンドを聴かせてくれます。スピードよりも重さを重視したそのサウンド&アレンジは、とにかく気持ち良いものばかり。先が読めない展開という点においては初期の作品ほどではないものの、適度に取り入れたエレクトロ/インダストリアルサウンドとの相性も相まって、どこか感情を殺したかのようなひんやりした音像が楽しめます。そういった意味では、少々ポストロック的な要素も感じられるかもしれません。特に終盤の2曲「Hurt Goes On」「dream2」にはそのカラーが濃く表れているのではないでしょうか。
ちなみに本作のプロデュースを手がけたのは、過去2作から引き続きCONVERGEのギタリストであるカート・バルーと、数々のエクストリームミュージックに携わってきたウィル・イップ。エンジニアやミキシングで携わったウィルの手腕によるものか、前作よりも若干音が整理されいてる印象もあります。が、この手のサウンドにおいての話なので、誤差範囲内と言われてしまえばそこまでですが(笑)。
カートとの相性は今さら言うまでもなく、とにかくCONVERGEなどの世界観が好きなら気に入ること間違いなし。特に本作はスピードを抑えめにしたぶん、後ろから後頭部を100kgくらいあるハンマーで不意打ちされるくらいのインパクトとずっしり感があるので、とにかく大音量で楽しんでほしい1枚です。
実はこのアルバム、今年の1月に発売されてすぐに購入し、ずっとヘヴィローテーション中だったのですが、どうにもこうにも言語化するのが難しく。そうこうしてるうちに、SYSTEM OF A DOWNのサマーツアーでサポートを務めたり、THE DILLINGER ESCAPE PLANのラストライブに出演予定だったり、来年のグラミー賞にて「Best Metal Performance」部門にノミネートされたりと、相当話題になり始めています。なのに、ここまで日本盤化の話なし。勿体ないったらありゃしない。
個人的には間違いなく今年を代表する1枚に選ぶ作品なので、まだ聴いたことがないという人は、ぜひ年末のこのタイミングにチェックしてみてください。
▼CODE ORANGE『FOREVER』
(amazon:海外盤CD / MP3)
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