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2017年12月22日 (金)

BRING ME THE HORIZON『SEMPITERNAL』(2013)

2013年春にリリースされた、BRING ME THE HORIZON(以下、BMTH)の4thアルバム。本作の制作途中でギタリストのジョナ・ウィーンホーフェンが脱退し、それと替わるようにキーボーディストのジョーダン・フィッシュが正式加入。これまでのツインギター編成からシングルギター+キーボードという、メタルコアバンドとしてはちょっと異色のバンド編成となりました。

正直、このメンバーチェンジに不安を覚えたファンは少なくなかったはずです。だって、確実にそのサウンドに変化を及ぼすわけですから。しかし、この変化こそがBMTHをさらに一段上へとステップアップさせるための重要なトピックとなったのでした。

初期こそデスコアなんてジャンルで括られた彼らですが、前作『THERE IS A HELL, BELIEVE ME I'VE SEEN IT. THERE IS A HEAVEN, LET'S KEEP IT A SECRET.』(2010年)で若干その片鱗を見せていたプログレッシヴな方向性が続く本作『SEMPITERNAL』でさらに進化し、シンセなどエレクトロの要素が加わったことでモダンな色合いを強めることになります。

そのカラーが顕著に表れたのが、リードトラック「Sleepwalking」や「Go To Hell, For Heaven's Sake」「And The Snakes Start To Sing」あたりではないでしょうか。ヘヴィさを保ちながらもシンセやサンプリングなどの装飾を施すことで、不思議とポップにも感じられるこのアレンジは、メタルコアバンドがモダンな要素を取り入れるとこうなるという見本的な仕上がりに。これらの楽曲および本作の成功が、続く大ヒット作『THAT'S THE SPIRIT』(2015年)へとつながったことは想像に難しくありません。

もちろん、従来のメタリックで攻撃的でファストな要素も失ったわけではありません。「The House Of Wolves」「Antivist」はアレンジこそ以前よりシンプルですが、間違いなく過去のBMTHの延長線上にありますし、全体を覆うエッジの立った作風は、前作の流れを汲むものだと思います。

そういった楽曲と先の「Sleepwalking」や、ドラマチックなアレンジの「Crooked Young」「Hospital For Souls」が並ぶ本作は、一気に振り切ってポップになった『THAT'S THE SPIRIT』とヘヴィでプログレッシヴな前作(タイトルが長いので省略)の中間に位置する、このバンドの歴史を語る上で非常に重要な1枚と言えます。つまり、過去と現在をつなぐ、非常にバランスの良い内容ではないかと。新作は苦手だけど、このアルバムは受け入れられるという初期からのファンも少なくない気がしますが、いかがでしょう?

本作や『THAT'S THE SPIRIT』が、以降のメタルコアシーンに与えた影響は計り知れないものがあります。もちろん、BMTHだけではなく、同系統のバンドが同じタイミングにいくつかいたからこそ、メタルコア/ラウドロックシーンに新たな扉が開かれたわけですが……そういった史実を抜きにしても、本作は非常に優れた、ラウドロック/メタルファンが聴くべき傑作だと断言します。



▼BRING ME THE HORIZON『SEMPITERNAL』
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