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2018年2月23日 (金)

LED ZEPPELIN『LED ZEPPELIN III』(1970)

デビュー年の1969年にアルバムを2枚(1月に『LED ZEPPELIN』、10月に『LED ZEPPELIN II』)発表したLED ZEPPELINが、1970年10月(US)にリリースした通算3作目のスタジオアルバム。前作『LED ZEPPELIN II』でついに全米&全英No.1を獲得し、一躍トップバンドの仲間入りを果たした彼らが新たに放った本作では、従来のブルースベースのハードロックと、トラッドミュージックを基盤にしたアコースティックナンバーから成る異色の構成が展開されています。

本作の曲作りはほとんど電気が通ってないような場所で、ロバート・プラントジミー・ペイジが膝を突き合わせて行われたなんて話がありますが、それが嘘じゃないくらい前2作にはなかったタイプの楽曲が多数含まれています。もちろんアコースティックギターはこれまでのアルバムでも効果的に使用されていましたが、本作ではアコギが軸になる楽曲が半数を締めるのですから、“ハードロックバンドLED ZEPPELIN”を求めるリスナーは当時面食らったのではないでしょうか。

もちろん、アルバムオープニングには“これぞ!”と言いたくなる鉄壁のハードロックナンバー「Immigrant Song」がありますが、2曲目にいきなりストリングスをフィーチャーしたトラッド調のアコースティックナンバー「Friends」がくるとさすがに驚きますよね。サイケな色を残しつつ、そのままダイナミックなロックチューン「Celebration Day」へと続く流れはカッコいいですし、そこから前作の延長線上にある長尺のブルースロック「Since I've Been Loving You」、ヘヴィなリズムが気持ち良い「Out On The Tiles」とは流れ、アナログA面は終了します。ここまで聴いた限りでは、前作までの色を残しつつも少し新しいことをしたいんだろうな、ぐらいにしか感じないかもしれませんね。

で、問題となるのがアナログB面(M-6〜10)の5曲。ブルースシンガーのレッドベリーもカバーしたトラディショナルナンバー「Gallows Pole」、アコースティックバラード「Tangerine」、穏やかなミディアムナンバー「That's The Way」、軽やかなリズムと細かなギターフレーズが気持ち良いブルース「Bron-Y-Aur Stomp」、ブルースの名曲「Shake 'Em On Down」を独自にカバーした「Hats Off To [Roy] Harper」と、そのどれもがアコギ主体の楽曲なのです。ハードロック的な要素は皆無。今となってはツェッペリンがそういうバンドだと理解できているので、こういった作品があったとしても別に驚きはしませんが、もし本作のリリース当時に10代で、リアルタムで出会っていたら……きっとこのアルバム、「うわっ、糞アルバム作りやがって!」と拒否してたかもしれません。それくらい前2作のインパクトが強かったし、このバンドのパブリックイメージを固めてしまったんですよね。

でも、ここで思いっきり音楽性の幅を広げたことで、続く傑作『LED ZEPPELIN IV』(1971年)が完成するわけですが……それはまた次の機会に。

あ、今ですか? もちろん好きなアルバムですよ、彼らのアルバムの中で7番目ぐらいに(笑)。



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投稿: 2018 02 23 12:00 午前 [1970年の作品, Led Zeppelin] | 固定リンク