JOHNNY WINTER『LET ME IN』(1991)
ジョニー・ウィンターが1991年6月(US)に発表した通算15作目のスタジオアルバム。ジョニー・ウィンターというと70年代のスタジ諸作品やライブアルバムが代表作に挙げられたり、まずはそこから聴くのが筋だろいうと言われていますが、ひねくれ者だった10代の僕はいきなりこの当時の新作『LET ME IN』を手に取ったのでした。まあ10代の自分からすれば、古臭い録音よりも最新のクリアな音と脂の乗った今のプレイのほうが聴くに値するんじゃないか、そう思ったわけです。
で、この『LET ME IN』ですが。アルバート・コリンズやジョン・リー・フッカーらが所属したVirgin参加のブルース/ソウルレーベル「Point Blank Records」移籍第1弾アルバムで、レコーディングにはDr.ジョン(Piano)らが参加。ブルースレーベルに所属したことで、落ち着いた方向性へとシフトするかと思いきや(もちろんそういうアコースティックナンバーも含まれていますが)、全体としてはブルースを下地にした、いかにもジョニー・ウィンターらしい豪快なロックが展開されています。
オープニングの「Illustrated Man」から自由奔放なギタープレイと力強いボーカルを響かせるジョニー。続く「Barefootin’」では気持ち良いスライドプレイも楽しめるし、「Life Is Hard」では年相応な渋みを増したギタープレイが堪能できる。「Hey You」ではブルースハープとの掛け合いもカッコいいし、小気味良いシャッフルビートが心地よい「You’re Humbuggin’ Me」やスリリングなバンドアンサンブルが最高な「Got To Find My Baby」など、とにかく聴きどころが多いのが本作の特徴。ブルースベースのアルバムで全13曲49分と聞くと長すぎるイメージがあるかもしれませんが、まったくそんなことなく、スルスルと聴き進めることができるはずです。
オリジナル曲はもちろんのこと、「Shame Shame Shame」などオールドロックファンなら一度は耳にしたことがある名曲カバーも含まれているので、そういった点でも楽しめる1枚かもしれません。
個人的なオススメは、前半のハイライトといえる「Life Is Hard」と、それまでの空気をガラッと変える「Got To Find My Baby」や「Let Me In」といったところかな。「Got To Find My Baby」は当時自分のバンドでもカバーしていたので、すごく印象に残っている1曲でもあります。
先にも書いたように、どうしても初期の作品に注目が集まりがちなジョニー・ウィンターですが、本作は後期作品の中でも特に充実した楽曲とプレイが楽しめる作品集だと思います。言うなれば、後期の代表作。そう言い切ってしまってもおかしくないと思いますよ。ここ最近、ゲイリー・ムーアやクラプトンなどをピックアップしてきましたが、そのへんの作品が好きな人なら間違いなくお気に入りの1枚になることでしょう。
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