MANIC STREET PREACHERS『RESISTANCE IS FUTILE』(2018)
MANIC STREET PREACHERS通算13枚目のスタジオアルバム。ってそんなに出してたのかと改めて驚かされます。まあ、バンドがデビューして早27年。2年に1枚ペースで出している計算ですよね。ところが本作、スタジオ新作としては実に3年9ヶ月ぶりと過去最長インターバルなんですよね。とはいえ、ここ数年は4thアルバム『EVERYTHING MUST GO』(1996年)の20周年盤や8thアルバム『SEND AWAY THE TIGERS』(2007年)の10周年盤なんかも出てたので、そんなに間隔が空いたような印象も受けず。不思議なものです。
前々作『REWIND THE FILM』(2013)と前作『FUTUROLOGY』(2014)は同時進行で制作された、対となる連作でした。なので、作風的にも前者はオーガニックでアダルト、後者はエレクトロ色強めで攻めるという違いがありましたが、今作はどうかというと……従来のMANICS節はそのままに、若干落ち着いた印象があることから、『REWIND THE FILM』をよりロックサイドに寄せたイメージを受けました。
昨年末から「International Blue」「Distant Colours」「Dylan & Caitlin」「Liverpool Revisited」といったデジタルシングルを小出しにして話題作りに専念してきた彼ら。確かに、長期にわたりこうしたプロモーションを続けるのは今の風潮に合ったやり方と言えるでしょう。特に、90年代のMANICSはシングル切りまくりでヒット曲を連発させてきたバンド。2000年代後半以降こそヒットシングルに恵まれないものの、こうして「良い曲、たくさんありますよ?」とアピールするのは、このバンドの場合間違ってない気がします。
勇ましさがありつつもどこかドリーミーという黄金MANICS節を効かせたキラーチューン「People Give In」から幕を開けるこのアルバムは、以降上記のシングル曲が連発し、すでに馴染み深いアルバムのような錯覚を与えてくれます。そんな名曲群の合間に登場する「Vivian」の、サビに絡みつく裏メロギターソロがまた気持ち良いのなんの。
後半は初出の新曲目白押しで、これがまた良いんです。グッとロック度の増した「Sequels Of Forgotten Wars」を筆頭に、ゆったりとしたリズムとアンセム度の強いシンガロングが耳に残る「Hold Me Like A Heaven」、前作からの余韻を感じさせる「In Eternity」、久しぶりに攻撃的なギターリフが聴けるパンキッシュな「Broken Algorithms」、これも王道感満載なキラーチューン「A Song For The Sadness」、かなり落ち着いた印象のラストチューン「The Left Behind」と完璧な流れ。全12曲捨て曲なしの、完璧なまでに真っ当な“MANICSのロック/ポップアルバム”と断言できます。もはやこれは焼き直しとかそういう次元ではなく、MANICSがMANICSであることを、次の時代に継承しようとする生き様の表れなのです。
どこにも無理矢理さや肩肘張った感じがなく、すごくナチュラルに良曲が並ぶ。そんな曲が1曲あるだけでもすごいのに、それが12曲並ぶのですから……彼らはここにきて、キャリア何度目かの黄金期に突入したのかもしれませんね。ここまで吹っ切れていると、本当に気持ちよく楽しめるんですよ。
「International Blue」のMV然り、アートワーク然り、日本を強くイメージさせる作品ですので、ぜひ1日も早く日本に戻ってきてもらいたいところです。いやあ、アルバム曲をライブで聴くのが今から楽しみだ。

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