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2018年4月11日 (水)

HANOI ROCKS『STREET POETRY』(2007)

2007年9月にリリースされた、HANOI ROCKS通算7枚目のスタジオアルバム(コンピレーション盤『SELF DESTRUCTION BLUES』を除く)。“再生”(=再結成)後3枚目のアルバムとなりますが、本作を最後にバンドは再解散することになります。

前作『ANOTHER HOSTILE TAKEOVER』(2005年)で固まったマイケル・モンロー(Vo, Sax)、アンディ・マッコイ(G)、コニー・ブルーム(G)、A.C.ことアンディ・クリステル(B)、ラク(Dr)という第二の黄金期と呼べる布陣での2作目(ただし、ラクは2008年に脱退。その後、解散までジョージ・アトラジックが参加)。前作発表後にじっくりツアーを体験したこともあり、本作は過去2作のスタジオ盤と比べるとより肩の力が抜けた、80年代のHANOI ROCKSが持っていた特有の“ユルさ”が復活しているように思います。そう、この感覚こそ我々がこのバンドに求める魅力であり、ソロ活動後のマイケル・モンローの硬派なハードロック的手法と絶妙なバランスでミックスされることで、2000年代のHANOI ROCKSのスタイルがついに完成した、と言い切ってもあながち間違いではないのかもしれません。

リードシングル「Fashion」での、隙間の多い緩やかなロックサウンドはまさに我々がよく知るHANOI ROCKSそのもの。この曲がフィンランドのチャートで1位を獲得したというのも頷ける話です。

もちろん、「Hypermobile」「Highwired」みたいな硬質なハードロックナンバーも多数含まれていますが、それと同じくらい「Power Of Persuasion」「Teenage Revolution」「This One’s For Rock 'N' Roll」「Walkin' Away」「Tootin' Star」といった初期を思わせるロックンロールも混在。こういう曲があることで、アルバム内の緩急の差が非常に面白いことになっている。

さらに、日本盤には「Self Destruction Blues」のセルフカバーも収録。マイケルがソロでカバーしたバージョンに近い、当時のライブテイクをもとにしたバージョンは非常にカッコいいもので、このアルバムにも見事にフィットしています。

良い意味で隙間だらけなのに、ある意味では寸分の隙もない、完璧なまでの“HANOI ROCKSのロックンロールアルバム”。そりゃあこんな究極のアルバムを完成させてしまったら、あとはもうこのクオリティを維持して、同じことを続けるのみになってしまうか……活動終了はメンバーのみならず、古くからのファンにとっても納得の結果だったと言えるかもしれません。

マイケルは今もソロでバリバリ活躍してくれていますが、アンディは……もっと表舞台に出てきてくれてもいいのに。それだけが心残りです。あ、コニー&A.C.は80〜90年代に活動をともにしたELECTRIC BOYSを復活させ、現在もスウェーデンを基盤に活動中。日本デビュー盤『FUNK-O-METAL CARPET RIDE』(1989年)は当時よく聴いたので、ぜひ一度生で観てみたいものです。



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投稿: 2018 04 11 12:00 午前 [2007年の作品, Hanoi Rocks] | 固定リンク