« MICHAEL MONROE『HORNS AND HALOS』(2013) | トップページ | NICKE BORG HOMELAND『RUINS OF A RIOT』(2013) »

2018年6月10日 (日)

DREGEN『DREGEN』(2013)

BACKYARD BABIESのリードギタリスト兼ボーカリスト、ドレゲンが2013年10月に発表した初のソロアルバム。当時BYBは活動休止中で、どれ元は2011年半ばにMICHAEL MONROEに加入。ちょうど2013年8月にはギタリスト&ソングライターとして参加した2ndアルバム『HORNS AND HALOS』がリリースされたばかりでした。

Universal Music傘下のSpinefarm Recordsと契約して発表された本作は、THE WANNADIESのフロントマンであるパール・ウィクステン(Vo)との共同プロデュースで制作。ニッケー・アンダーソン(THE HELLACOPTERS、IMPERIAL STATE ELECTRIC、ENTOMBED)がドラム(3曲のみ)、ベース、リズムギターで、カール・ロックフィスト(MICHAEL MONROE)がドラムで、サミ・ヤッファ(MICHAEL MONROE、ex- HANOI ROCKS)がベースで参加しており、ダンコ・ジョーンズ(DANKO JONES)や女性シンガーのティティヨもゲストボーカルでフィーチャーされています。

ドレゲンというと、キース・リチャーズ系譜のナチュラル・ボーン・ロックンロールギタリストというイメージがありますが(それは間違いではないのですが)、実はソングライターとして非常に器用な人であることが本作で証明されています。その片鱗は、もちろんこれまでのBYBのアルバムでも感じられましたし、直近のMICHAEL MONROEのアルバムでも存分に発揮されていました。

が、本作で聴ける楽曲の幅広さは想像以上のものがあります。BYBを彷彿とさせるメロウなミディアムナンバーが中心ではありますが、例えばTHE HELLACOPTERS〜初期BYBお約束の疾走チューンが皆無なことに、きっと多くのファンが驚くのではないでしょうか(本編ラストの「Mojo's Gone」を疾走ナンバーと捉えれば1曲ある、ということになりますが、これはもっとKISSみたいなアップチューンという認識で、ガレージロックのそれとは異なるイメージ)。

ソングライティングにニッケも加わっているにも関わらず、そういった楽曲がないといのは、おそらくドレゲンもニッケもソングライターとしてあの頃よりも成長/進化しているから、そして今表現したいものがそこにはないから……なんじゃないかなと勝手に想像しています。

じゃなかったら、渋いスローブルース「Flat Tyre On A Muddy Road」や、ドロドロしたファンクチューン「6:10」にまで挑戦しないと思うし。むしろ、THE HELLACOPTERSやBYBにたどり着く前の、もっとガキの頃に愛聴したロックやポップス、ブルースといったルーツミュージックを、今の表現力で形にしたらこうなった、と言ったほうが正しいのかもしれません。

正直、このアルバムを聴いたとき、そしてソロツアーに専念するためにMICHAEL MONROEをすぐに脱退したときには、「ああ、ドレゲンはもうBYBではなくソロでやっていくんだな」……なんて思ったものです。しかし、そこから1年後にはBYBとしてスタジオ入り。2018年中には早くも再始動後2作目となるアルバムもリリースしてくれそうですし、そういった意味ではこのソロアルバムは良い意味での“ガス抜き”だったんでしょうかね。



▼DREGEN『DREGEN』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / MP3

投稿: 2018 06 10 12:00 午前 [2013年の作品, Backyard Babies, Dregen, Hellacopters, The, Michael Monroe] | 固定リンク