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2018年6月14日 (木)

RATT『INVASION OF YOUR PRIVACY』(1985)

1985年6月(日本では7月)に発表された、RATT通算2枚目のスタジオフルアルバム。メジャーデビューアルバム『OUT OF THE CELLAR』(1984年)は折からのLAメタルブームに見事に乗っかり、全米7位まで上昇。トータルで300万枚を超えるセールスを記録したほか、「Round And Round」の全米12位を筆頭に、「Wanted Man」(全米87位)、「Back For More」(全米ロックチャート27位)といったヒットシングルも生まれました。

前作から1年4ヶ月という短いスパンで制作された今作は、引き続きボー・ヒル(WINGERKIXアリス・クーパーなど)がプロデュースを担当。基本的には前作の延長線上にある作風で、前作『OUT OF THE CELLAR』を気に入った人ならスッと入っていける1枚ではないかと思います。

本作はシングルカットされた「Lay It Down」(全米40位)と「You're In Love」(全米89位)の印象が特に強く、それ以外の8曲との間に差があるようなイメージもあります。実際、本当にこの2曲は突出した完成度だと思いますが、それ以外にも良い曲はあるんですよ? 例えばスティーヴン・パーシー(Vo)が単独で書いた「Never us Love」とか、今は亡きロビン・クロスビー(G)とスティーヴンの共作による「Give It All」、RATT流ヘヴィバラード「Closer To My Heart」、ホアン・クルーシェ(B)単独ライティングによる「What You Give Is What You Get」とか、いかにも“らしい”曲満載ですし。

それでも本作が前作と比べて「インパクトが弱い」などと言われてしまう理由は、楽曲のバラエティの幅にあるのかなと思うわけです。例えば、全体的に楽曲のテンポ感が非常に似通っている。「You're In Love」タイプの楽曲がもっともBPMが速いもので、それ以外はミドルテンポ、もしくはもうちょっとBPMの落ちるミドルヘヴィの楽曲ばかり。前作における「The Morning After」みたいな疾走系のハードロックチューンが皆無なため、どうしてもアルバムとしての起伏に欠ける。決してメロウとは言い難いスティーヴンの歌唱スタイルもあって、聴く人によっては退屈と感じてしまうかもしれない。それが本作最大の欠点なのかなと。

ただ、そういった欠点もRATTというバンドにおける魅力のひとつと言えなくもないわけで、このようなミドルテンポの楽曲を指して“Ratt & Roll”なんて呼ぶ声もあったりします。そういう点においては、彼らが個性を確立した1枚と言えるでしょう。

初期3作の中ではもっとも評価が低いかもしれませんが(個人的には1st>3rd>2ndなので)、これはこれで嫌いになれない。フックになるギターリフや節回しも、聴けば聴くほどクセになるし。そのへんを受け入れられるか否かで、本作に対する評価はだいぶ変わりそうな気がします。



▼RATT『INVASION OF YOUR PRIVACY』
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投稿: 2018 06 14 12:00 午前 [1985年の作品, Ratt] | 固定リンク