COURTNEY BARNETT『TELL ME HOW YOU REALLY FEEL』(2018)
世間を賑わせたデビューアルバム『SOMETIMES I SIT AND THINK, AND SOMETIMES I JUST SIT』(2015年)から3年ぶりに発表される、コートニー・バーネットの2ndアルバム。
プロデュースチーム、バンドメンバーともに前作と同じ布陣で制作されており、リード曲「Nameless, Faceless」と「Crippling Self-Doubt And A General Lack Of Confidence」のコーラスおよび後者のギターでキム・ディール(THE BREEDERS、元PIXIES)、「Crippling Self-Doubt And A General Lack Of Confidence」のコーラスにケリー・ディール(THE BREEDERS)がゲスト参加しています。
基本的にはデビュー作の延長線上にあるものの、無駄を極力削ぎ落としているのにより強度が上がっている点が非常に興味深い1枚。全体的にはグランジ以降のドライな質感やヒリヒリするギターサウンド、斜に構えたその世界観はパンクロックそのものだけど、どこかブルースに通ずるものが展開されており、90年代をリアルタイムで通過した世代にはどこか懐かしさすら感じさせる内容だと思います。
彼女は1987年生まれですから、グランジブームは直撃というよりも少し後追いかもしれません。あの時代と今を比較するのはナンセンスですが、けどあえて言わせてもらうと……25年前よりもさらに“ひどく”なっている2018年だからこそ、この手法はより説得力を増すのではないでしょうか。
また、歌詞にしても彼女独特の視点やものの例え方/書き方が非常に冴えまくっています。これもある種ブルースに例えられる世界観であり、もしかしたらここで歌われている内容こそが2018年版ブルースなのかもしれない。それくらいシンパシーが感じられる内容ばかりなのです。
ささくれ立ったサウンドに淡々と歌われるボーカル。彼女ならではの独特なクセも強まっているのに、不思議と嫌味が感じられず、むしろポップさが際立っている。これがかえって中毒性を高める結果となっており、気づけば何度もリピートしてしまっている。ぶっちゃけ、デビューアルバムよりも大好きですし、ツボです。
ロックの生命力がどんどん弱まりつつある昨今、この変貌ぶりは大歓迎。個人的には2018年を象徴する1枚として大プッシュしたいです。早くナマで観たいし聴きたいなあ。

▼COURTNEY BARNETT『TELL ME HOW YOU REALLY FEEL』
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