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2018年7月 8日 (日)

NINE INCH NAILS『ADD VIOLENCE』(2017)

NINE INCH NAILSが2017年7月に発表した、『NOT THE ACTUAL EVENTS』(2016年)に続くEP 3部作第2弾。前作はデジタルリリース&ストリーミングメインでしたが(一部、限定でCDもリリースされたとか)、本作はアナログ、CD、デジタル&ストリーミングで発表。これにあわせて、『NOT THE ACTUAL EVENTS』のCD一般流通も開始となりました。

オープニングの「Less Than」こそ前のめりのデジタルチューンで情報量が多く、前作からの流れを感じさせますが、それ以降の作風は音数が多く攻めの姿勢が強かった前作と比べるとちょっとだけ落ち着いた印象を受けるかもしれません。それは、作品自体のトーンが若干大人びたものであること、音数が比較的“抜き”気味だから感じるのかもしれませんが、基本的な方向性や“向かいたい行き先”はなんとなく共通したものがあるんじゃないか、そう思わされる1枚です。

エレクトロ/インダストリアル調な世界観は前作から引き続きですが、収録曲5曲中4曲が3〜4分台と非常に聴きやすい長さなのも、今作の特徴か。かと思えば、ラストには約12分におよぶ「The Background World」が配置されていたりと、一筋縄でいかない曲者な印象も(しかもこの曲。後半でかなりのループ&ノイズ地獄を味あわせてくれます)そのせいもあってトータル27分という、EPとしては比較的長めな内容となっています。

なんとなくのイメージですが、2000年代の活動/実験を踏まえつつ、この3部作では2枚組の大作『THE FRAGILE』(1999年)の“その後”を描いている、あるいは描こうとしているのではないかという気がします。

もちろん、トレント・レズナーがそんな安易なことを試みるわけがないですし、これは単なるいちファンの妄想でしかありませんが……。

そもそもトレントは再びインディーズに戻って、この3部作で何をしようとしたのか。再びNINE INCH NAILSというユニット名で何を表現したかったのか。その目的こそが一番気になるわけでして。EPという、完成した曲を5曲程度まとまった時点で発表できるスタイルが、今の彼の制作スタイルには合っているんでしょうけど、だからこそ3枚作り終えたときに何が見えてくるのかがとても気になるわけです。

すでに3部作の最終作『BAD WITCH』(2018年)が、アルバム名義で発売されていますが、この3作目を聴いて自分が何を感じたかは、また次回触れたいと思います。

あ、単純に好きです、このEP。前のやつよりも好き。単純に好みです、はい。



▼NINE INCH NAILS『ADD VIOLENCE』
(amazon:海外盤CD / MP3

投稿: 2018 07 08 12:00 午前 [2017年の作品, Nine Inch Nails] | 固定リンク