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2018年9月25日 (火)

OASIS『STANDING ON THE SHOULDER OF GIANTS』(2000)

リアム・ギャラガーのソロ活動も、そしてノエル・ギャラガーのHIGH FLYING BIRDSも、おそらくこのアルバム以降の音楽性がベースになっているんじゃないか、と勝手に思っています。ということで、名盤中の名盤である初期2作を差し置いて、このアルバムをピックアップします。

2000年2月にリリースされた、OASIS通算4作目のオリジナルアルバム『STANDING ON THE SHOULDER OF GIANTS』。ボーンヘッド(G)もギグジー(B)も脱退し、残ったのはリアム(Vo)&ノエル(G, Vo)のギャラガー兄弟と、2枚目『(WHAT'S THE STORY) MORNING GLORY?』(1995年)から参加のアラン・ホワイト(Dr)のみ。この3人が中心となって(ノエルがベースを兼務)、新たなプロデューサーとしてマイク・スパイク・ステント(U2ビョークDEPECHE MODEマドンナなど)を迎えて制作された、従来のイメージを覆すような(それまでのファンからしたら)異色作。

前作『BE HERE NOW』(1997年)で顕著になり始めたサイケデリック感が急増。中期ビートルズ感をさらに強めることに成功しただけでなく、適度に打ち込みと同期させることで当時主流だったダンスミュージック側にも接近し、“遅れてきたマッドチェスター”感なんかもにじみ出しちゃったりして、「僕たち、思いっきり売れちゃったから好き放題しまーす」的な意思表示にも感じられる。そんなやりたい放題なアルバムが、この4作目なんじゃないかなと。

だって、5人だったバンドが3人になり、もはやギャラガー兄弟のイエスマンしか残っていない状況なんですから(まあそれ以前も似たようなもんでしたが)、前の3枚である意味一生分稼いだわけだし、ここからは趣味としてOASISを続けていけばいいや……と思ったかどうかは知りませんが、もし本当にそうだとしたら良くも悪くもプレッシャーを一切感じさせない内容に思えてきませんか?

オープニングのインスト曲「Fuckin' In The Bushes」から自信に満ち溢れており、続くシングル曲「Go Let It Out」「Who Feels Love?」での“らしさ”と“新しさ”の融合。前作でのドーピング感を引き継ぐハードロック「Put Yer Money Where Yer Mouth Is」「I Can See A Liar」、リアムが初めて書き下ろしたオリジナル曲「Little James」、6分超えのプログレッシヴな「Gas Panic!」や「Roll It Over」に、ノエル印の哀愁バラード「Where Did It All Go Wrong?」に新境地的アレンジの「Sunday Morning Call」と、聴けば真新しさだけでなく今までのOASISらしさもしっかり残されている。なんだ、ちゃんと気を遣ってるんじゃないの?と思ったり思わなかったり。

まあ、確かに初期2作と比べればパンチが弱いですし、尺の長い曲ばかりで濃厚な前作のあととなると薄味といった印象の本作ですが、それでも嫌いになれない。彼らのアルバムの中でも比較的上位に入るくらい好きな1枚です。

きっと、本作の印象が悪いのはこのアルバムでの来日時のリアムの行動(全然声が出てない→それによるライブ短縮、もしくは5曲で離脱→残りを全部ノエルが歌う)が記憶に強く残っているからかもしれませんね(詳しくは当時のライブレポート参照)。

あ、追記。アルバム完成後に元HEAVY STEREOのゲム・アーチャー(G)と、元RIDE&元HURRICANE #1のアンディ・ベル(B)が加入。このメンツでツアーを重ねることで、次作『HEATHEN CHEMISTRY』(2002年)で再びバンドらしさが復活することになります。

 


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