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2018年9月 6日 (木)

PLACEBO『WITHOUT YOU I'M NOTHING』(1998)

1998年10月発売の、PLACEBOにとって2作目のオリジナルアルバム。デビューアルバム『PLACEBO』(1996年)も全英5位と大成功を収めていますが、続く本作のほうが“ここでブレイクした”というイメージが強いかもしれませんね。チャート上では今作、全英7位なんですが、前作がイギリスとフランス(50位)でチャートインした程度だったところ、今作はフランス(7位)、オーストラリア(14位)、ニュージーランド(15位)、ノルウェー(31位)、オーストリア(43位)、ドイツ(55位)、オランダ(64位)、スイス(95位)とヨーロッパを中心にスマッシュヒットを記録。これが“ブレイクした”というイメージにつながったんでしょうね。

それに、前作は「Nancy Boy」の印象が強かったけど、今作はオープニングトラック「Pure Morning」(全英4位)のほか、「You Don't Care About Us」(同5位)、「Every You Every Me」(同11位)といったヒットシングルが多数生まれ、さらにアルバムタイトルトラック「WITHOUT YOU I'M NOTHING」に関してはシングル化の際にデヴィッド・ボウイとのデュエットバージョンまで制作されているのですから……そりゃあこのアルバムの印象、強いわな。

本作は結成初期のドラマー、スティーヴ・ヒューイットが復帰してから初のアルバムということもあり、リズム面でかなり強化された印象があります。特に「Pure Morning」でのカッチリとしながらもダンサブルなビートは、以降このバンドのひとつの持ち味になったと思います。

また、前作が90年代初頭のオルタナティヴロック/グランジ以降の影響下にある作品だとしたら、今作はブライアン・モルコ(Vo, G)のルーツであるグラムロックと向き合った1枚と言えるでしょう。ボウイとの共演もその一環でしょうし、そういった耽美な色合いはこのアルバムの至るところから感じられるはずです。

そういったサウンドと甘美な恋愛ソングの数々が、ブライアンの特徴的な歌声で表現されることにより、90年代半ば以降のブリットポップとは一線を画する、“古くも新しい”個性的なものへと昇華されたわけです。デビューアルバムのときはそこまでのめり込まなかった自分も、このアルバムで一気に引き込まれたのは、そういった要因も大きいと思います。

あと、このアルバム発売タイミングにグラムロック映画『ヴェルヴェット・ゴールドマイン』が公開されたのも大きかったなと。ブライアンとスティーヴは映画にも出演しているし、サントラにT. REX「20th Century Boy」のカバーも提供していますし。この曲、日本盤のみのボーナストラックとして追加収録されているので、気になる人はあわせてチェックしてみてください。ま、原曲まんまのコピーなんですけど、どハマりしてますので。



▼PLACEBO『WITHOUT YOU I'M NOTHING』
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投稿: 2018 09 06 12:00 午前 [1998年の作品, David Bowie, Placebo] | 固定リンク