DISTURBED『EVOLUTION』(2018)
再始動後もやっぱり働き者なDISTURBED、早くもニューアルバム発売です。
2015年8月発売の6thアルバム『IMMORTALIZE』では“これぞDISTURBED!”というヘヴィかつキャッチーなモダンメタルを展開し、5作連続全米No.1を獲得。翌2016年11月にはライブアルバム『LIVE AT RED ROCKS』もリリースされ、その前後には「The Sound Of Silence」(ご存知、SIMON & GARFUNKELのカバー)がシングルヒット(全米42位)。このバンドにしては異色のカバーでしたが、ひとまず再始動後の活動はメタルファンから大いに受け入れられたのでした。
で、オリジナルアルバムとしては3年ぶりの7thアルバム『EVOLUTION』が、2018年10月中旬にリリース。ケヴィン・チャーコ(オジー・オズボーン、ロブ・ゾンビ、FIVE FINGER DEATH PUNCHなど)を再びプロデューサーに迎えて制作された本作は、前作以上にキャッチーな“異色作”に仕上げられています。
スケジュールの都合で前作のレコーディングには参加できなかったジョン・モイヤー(B)でしたが、今回は無事制作に参加。アルバム本編に収められた10曲の新曲はバンドとケヴィン・チャーコの曲作なのですが、その収録内容の幅広さに驚かされます。だって、オープニングの「Are You Ready」こそ従来のDISTURBEDらしいヘヴィロックですが、3曲目「A Reason To Fight」や6曲目「Hold On To Memories」、8曲目「Watch You Burn」、10曲目「Already Gone」と約半数近くの楽曲がアコースティックギター主体のバラードナンバーなのですから。
間違いなく前作での「The Sound Of Silence」カバーの成功がもたらした“変化”であり“進化”である、と。これを良しとするかなしとするかで、本作に対する評価は大きく異なるのではないでしょうか。ぶっちゃけ、僕は本作を最初に聴いたとき、3曲目に早くも「A Reason To Fight」みたいなバラードが登場してひっくり返りましたから。さらに数曲おきに訪れるバラードタイム……「いやいや、聴きたいのはそれじゃないから!」とツッコミを入れながら再生1周目は幕を下ろすわけですが。
確かに、慣れたらそこまで気にならない……とまでは言わないけど、意外と馴染むんですよ。アルバムタイトルで『EVOLUTION』と歌っている以上、新しく変わるならここまでやらないと、という気概も大いに感じられるし。ジャケットのテイストが変わったのもその表れでしょうしね。
ちなみに本作、デラックス盤にはボーナストラック4曲を追加しているので、どうせならそっちにバラードを少し分けてあげたら……と思ったら、ボートラ4曲中2曲がバラードだった!(笑) うち1曲は「The Sound Of Silence」のライブバージョン(ALTER BRIDGEのマイルズ・ケネディがゲスト参加)だし。残りの2曲も1曲が「Are You Ready」のリミックスなので、正味水増し感がハンパない……。数百円高くても曲を多く聴きたい人はデラックス盤を購入したらいいでしょう。けど、アルバムのトータリティにこだわりたい人は10曲おみの通常盤でいいと思います。
にしても、悪くないんだけど……う〜ん。なんとも評価が難しい1枚です。きっと数年後に新しいアルバムが出たときに、本作に対する本当の評価が下されることになると思うのですが、現時点では難しい。現時点では日本盤もリリースされていないし、5作連続だった全米1位記録も本作で途絶えてしまったし(初登場4位)。数字がすべてではないですが、う〜ん。

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