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2018年11月 1日 (木)

DEF LEPPARD『RETRO ACTIVE』(1993)

1993年10月にリリースされた、DEF LEPPARD初のコンピレーションアルバム。1991年1月にスティーヴ・クラーク(G)を失い、残されたメンバー4人で5thアルバム『ADRENALIZE』(1992年)を完成させたバンドは、その直後に新メンバーとしてヴィヴィアン・キャンベル(G)を迎えます。そこでバンドは、スティーヴ・クラーク在籍時にひと区切りつけるために、過去のアルバム未収録曲や未発表曲をひとまとめにしたアルバムを作る計画を立てます。

ちょうどそんなタイミングに、映画『ラスト・アクション・ヒーロー』(1993年公開)のサウンドトラックに提供した「Two Steps Behind」がシングルヒット(全米12位)。もともとこの曲も『ADRENALIZE』からのシングル「Make Love Like A Man」に収められていたものに手を加えたもので、当然この『RETRO ACTIVE』に収録。そういう良き流れもあり、アルバム自体も純粋な新作ではないものの全米9位、全英6位という好成績を残しています。

収録曲の大半は『HYSTERIA』(1987年)および『ADRENALIZE』のレコーディングセッションから生まれたものばかりで、アルバム冒頭を飾る「Desert Song」と「Fractured Love」は『HYSTERIA』セッション時に生まれたアウトテイク。スティーヴ在籍時の貴重な音源で、『HYSTERIA』に入れるにはちょっとヘヴィ&シリアスすぎたのかなと。決して悪くはない出来で、普通にアルバムに入っていても違和感はないかも。

3曲目「Action」(ご存知SWEETのカバーで、今ではライブ定番の1曲)以降は、ヴィヴィアン加入後の音源やこのアルバム用にレコーディングされたテイクも混在。同じ曲の別テイクも複数含まれており、「Two Steps Behind」「Miss You In A Heartbeat」はそれぞれ2 バージョン、3バージョン(うち1バージョンはシークレットトラック)と「ちょっと余計じゃない?」と若干のクドさも。とはいえ、それぞれアコースティックバージョンとエレクトリックバージョンでカラーが異なるので、ファンなら楽しめるんじゃないかなと。

のちに発売された『HYSTERIA』30周年盤にも含まれている「Ride Into The Sun」「Ring Of Fire」「I Wanna Be Your Hero」は、本作収録バージョンとは若干ミックスが異なります。また、『ADRENALIZE』日本盤にボーナストラックとして収められた「She's Too Tough」と「Miss You In A Heartbeat」(エレクトリックバージョン)も新たにリミックスが加えられているので、マニアはその違いを聴き比べるのも面白いかもしれませんね。あ、「Ride Into The Sun」は『THE DEF LEPPARD E.P.』(1979年)が初出なので、聴き比べの際にはそちらもお忘れなく。

純然たるシングルコレクションとは異なり、あくまでオリジナルアルバムのアウトテイクやお遊び的楽曲が中心なので、バンドの本筋とは若干異なりますが、逆に軸にあるものがより見えやすい1枚かもしれません。そういう意味では、本作はDEF LEPPARDを語る上で欠かせないアルバムと言えるでしょう。個人的にもお気に入りの上位に入る作品集です。



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投稿: 2018 11 01 12:00 午前 [1993年の作品, Def Leppard] | 固定リンク