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2018年11月10日 (土)

BOY GEORGE『THIS IS WHAT I DO』(2013)

2013年10月に本国イギリスで、翌2014年3月に北米や日本でリリースされたボーイ・ジョージの9thソロアルバム。純粋なオリジナルアルバムとしては、1995年の5thアルバム『CHEAPNESS AND BEAUTY』以来、18年ぶりになるようで、本国では全英33位という好成績を残しています。これはソロデビュー作『SOLD』(1987年)に続く高順位(29位)とのことで、当時メディアでは「20世紀のポップアイコンが、ついに魔法を取り戻した」「今年最高のカムバック作品」などと高く評価されました。

僕自身、ボーイ・ジョージの新作を手にしたのは先に挙げた『CHEAPNESS AND BEAUTY』以来なので、完全に“終わった人”の枠の中にいた人だったんですが、YouTubeで目に耳にしたリードトラック「King Of Everything」があまりに素晴らしく、すかさず輸入盤を購入。半年後にはボーナストラックがたっぷり追加された国内盤も購入しています(あれ、レコード会社からサンプルをもらったんだっけ? ちと記憶が曖昧ですが、手元には12曲バージョンと18曲バージョンの2仕様の音源ファイルがあります)。

サウンド/楽曲的にはボーイ・ジョージがCULTURE CLUB以降展開してきたレゲエ/ソウルミュージックをベースにした、よりアダルトで艶やかになった楽曲群が楽しめます。しかも、ボーイ・ジョージの声が(ドラッグや不摂生も影響してか)野太くかつ枯れ気味になっていることで、味わい深さや強い哀愁を感じさせてくれるのです。

正直、最初に「King Of Everything」を聴いたときはその声の太さに若干引いたものの、それもアルバムを通して聴けばすぐに慣れてくる。80年代の彼が持っていたキラキラしたスター感皆無ですが、楽曲の完成度やボーカルパフォーマンスの説得力含め本当に素晴らしいのです。

もちろん、単なるレゲエやソウルの焼き直しで終わっておらず、ヒップホップ以降のテイストも加えられ、アレンジの質感も現代的なものに近づけられちえるので、そこまで古臭さは感じない。だけど、初期のボーイ・ジョージが持っていた強い刺激や即効性は皆無。もしかしたら、そこが聴き手を選ぶ基準になってしまうかもしれません。

がしかし。これを受け入れられた人であれば、先日発売されたBOY GEORGE AND CULTURE CLUB名義の新作『LIFE』は一発でハマるはず。この助走があったからこそ、CULTURE CLUB名義での新作にまで到達できたと僕は思っています。そういう意味でも、新作『LIFE』を語る上で必要不可欠な1枚として、新譜を紹介する前にピックアップさせていただきました。

北米および日本盤はボーナストラックで水増しされた大ボリュームになってしまっていますが、12曲入りアルバムとして考えると非常に聴きやすい内容だと思います。『LIFE』で再びボーイ・ジョージに興味を持った人、あるいは『LIFE』で初めてCULTURE CLUBやボーイ・ジョージに触れた人(少ないと思いますが)、ぜひ続いてこの『THIS IS WHAT I DO』も聴いてみてください。だって、最近のCULTURE CLUBのツアーではこのアルバムからも演奏されているのですから。



▼BOY GEORGE『THIS IS WHAT I DO』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / MP3


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