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2018年12月 9日 (日)

VOIVOD『THE WAKE』(2018)

カナダ出身のテクニカルスラッシュメタル/プログレッシヴメタルバンド、VOIVODによる通算14枚目のスタジオアルバム。前作『TARGET EARTH』(2013年)から5年半ぶりのフルアルバムにあたり、スネイク(Vo)、アウェイ(Dr)のオリジナルメンバーにチューウィー(G/2008年加入)、ロッキー(B/2004年加入)という新メンバーが加わった編成で初のアルバムになります(同編成では2016年にプレEP『POST SOCIETY』を発表済み)。

正直、VOIVODは80年代から90年代前半の『THE OUTER LIMITS』(1993年)くらいまでは聴いていたものの、それ以降はジェイソン・ニューステッド(ex. METALLICA)が加入した当時の『VOIVOD』(2003年)や『KATORZ』(2006年)くらいしか知りません。その程度の知識で、あえて前作など聴かずにいきなり新作に触れてみました。

……なんですか、これ。めちゃくちゃすごい内情じゃないですか。怪しい雰囲気を醸し出すコード進行に、聴いているとどこか不安を覚えるメロディ。オープニングの「Obsolete Beings」からして、今まで聴いたことがない、だけどVOIVODのそれだとわかる世界観が展開されています。ヘヴィメタル的な重厚さがすべてを占めるのではなく、KING CRIMSONあたりに通ずる不思議な雰囲気や、プログレッシヴロックが持っていた聴き手をまだ見ぬ世界へと誘うあの空気感が混在するのです。

全8曲で56分というボリューム。うち5曲が6分以上もあり、ラストナンバー「Sonic Mycelium」は12分半という超大作。この曲がまた……ものすごいことになっています。語彙なさすぎだろ?と思われてしまっても仕方ありませんが、聴き終えたときの正直な感想が本当にこんな感じなのですから、仕方ないのです。この終盤にかけてのドラマチックかつ不穏な展開ときたら……ぶっちゃけ、この1曲のためだけにこのアルバムを購入しても、損はありません。そう断言させたくなるだけの、凄みと緊張感、今までに聴いたことのなかった空間が構築されているのですから。

VOIVODは今年結成35周年を迎えたとのこと。本作はその集大成的な1枚であると同時に、まだまだやれるという気概が至るところに込められている。そんな強気な内容なんですよ。いや、ちょっとこれは驚いた。軽い気持ちで手にとってみたら、想像をはるかに超える内容だったので。確実に年間ベストに入る、2018年のHR/HMシーン、エクストリームミュージックシーンを代表する1枚だと思います。

なお、本レビューではアルバム本編にのみ触れましたが、海外盤の限定仕様と日本盤は先に触れたEP『POST SOCIETY』とライブテイク6曲を追加したボーナスディスク付きの2枚組仕様。日本盤は2枚組永久仕様なので、ぜひこちらを購入することをオススメします(『POST SOCIETY』については、また改めて紹介したいと思います)。



▼VOIVOD『THE WAKE』
(amazon:国内盤2CD / 海外盤CD / 海外盤2CD / MP3

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