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2018年12月28日 (金)

MOTÖRHEAD『WE ARE MOTÖRHEAD』(2000)

2000年5月(日本は同年6月)にリリースされた、MOTÖRHEAD通算15枚目のスタジオアルバム。レミー(Vo, B)、フィル・キャンベル(G)、ミッキー・ディー(Dr)のトリオ編成になってからは3枚目のアルバムとなります。

ツインギター編成かつミッキー・ディー加入後のアルバム『BASTARDS』(1993年)でスラッシーなスピードメタル的要素を強めつつも、バンド本来が持つロックンロールバンドとしてのカラーをさらに強化させていったMOTÖRHEADですが、そのスタンスはギターが1人減ろうが変わることなく、むしろこのアルバムあたりでメタリックなファストチューン、アップテンポのロックンロール、ミドルテンポのロックンロール/ヘヴィチューン、バラード調のスローナンバーをうまく使い分けながらアルバムを構築させる術を熟知し始めたんじゃないか、そんな気がします。

オープニングを飾るのは、メタリックなスピードナンバー「See Me Burning」。『BASTARDS』以降の流れを汲む、アルバムの幕開けにふさわしい1曲です。そこからモダンヘヴィネスの色合いが若干感じられるミドルヘヴィ「Slow Dance」へと続き、彼ららしいアップテンポのロックンロール「Stay Out Of Jail」と序盤から良い流れを作ります。

が、4曲目にして早くも本作における最大の問題作が登場。それがSEX PISTOLSの名曲「God Save The Queen」のカバーです。結成タイミングを考えればほぼ同期と言えるピストルズをMOTÖRHEADがカバーするというのお面白い話ですし、それを企画盤に提供するのではなく、自身のオリジナルアルバムに収録し、しかもリードトラックとしてMVまで制作したのですから。当時はとにかく驚いたものです(この曲はのちに、企画カバーアルバム『UNDER COVER』にも収録)。しかも、カバー自体がど直球な仕上がりなので、より複雑な気持ちになったんだよねえ……。

そんな驚きがありながらも、以降は“らしい”楽曲が続いていきます。再びアップテンポのロックンロール「Out Of Lunch」で息を吹き返したかと思うと、ミッキー・ディーのツーバスがドコドコ唸りを上げるヘヴィ&ファストナンバー「Wake The Dead」、ブルージーなスローナンバー「One More Fucking Time」、重量級の暴走トラックみたいな疾走チューン「Stagefright / Crash & Burn」、メタリックなカラーが強い「(Wearing Your) Heart On Your Sleeve」と緩急を付け、ラストにアルバムタイトルトラックにしてバンドのテーマソングにふさわしい「We Are Motörhead」で幕を下ろします。

とにかく、MOTÖRHEADのパブリックイメージそのままの1枚ではあるんだけど、90年代以降に得た武器をしっかり活かしながら過去をアップデートさせている様はさすがだと思います。どのアルバムもお気に入りですが、なぜかこれは個人的に思い入れがある1枚。40分に満たない長さも丁度いいですしね。



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