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2019年1月 8日 (火)

THE BEATLES『ABBEY ROAD』(1969)

1969年秋にリリースされた、THE BEATLES通算11枚目のスタジオアルバム(のちに公式作品化された『MAGICAL MYSTERY TOUR』を除くと10枚目)。発表は次の『LET IT BE』(1970年)のほうが後ですが、レコーディング自体は『LET IT BE』のセッション(“Get Back Sessions”)を経て行われているので、こちらが正真正銘のラストアルバムと言われていました(その後、新たに1970年の音源が見つかり、改めて『LET IT BE』がラスト作に)。当然ながらアメリカやイギリスではNo.1を獲得しており、特にアメリカでは現在までに1200万枚を超える最大のヒット作となっています(1968年発売の前作『THE BEATLES』は1900万枚を売り上げていますが、こちらは2枚組なので実質950万セットということになります)。

上記のように、“Get Back Sessions”で手応えを得られなかったビートルズは、「最後にしっかりしたアルバムを1枚作ろう」として今作の制作に臨みます。その気合いが、アルバム終盤のメドレー(特に「Golden Slumbers」からの流れ)に表れているように思います。といっても、これはポール・マッカートニー主導で制作されたようなものなので、絶賛しているのがポール自身というのがなんとも(笑)。ジョン・レノンは同メドレーが収められたアナログB面に関しては「雑多で好きじゃない」的な発言を残していましたしね。

じゃあ、アナログA面に当たるM-1「Come Together」からM-6「I Want You (She's So Heavy)」まではどうかといいますと……確かに良いんですよ。ジョン主導のダルなロック「Come Together」は言うまでもなく、続くジョージ・ハリスン作の「Something」といい、ポール渾身のボーカル楽しめるロッカバラード「Oh! Darling」といい、リンゴ・スターらしさがにじみ出たポップソング「Octopus's Garden」といい。そして、A面ラストを締めくくる8分近いヘヴィブルース「I Want You (She's So Heavy)」。後期ビートルズの良い部分が凝縮されているんですよね。

こんな充実しているんだもん、そりゃB面はね……と思いきや、実はB面も素晴らしいのですよ。いきなりジョージの名曲「Here Comes The Sun」から始まり、賛美歌のような美しさを感じさせる「Because」、終わりの始まりそのものな「You Never Give Me Your Money」、その後のメドレーへと良き橋渡しとなる「Sun King」などなど……思えば、B面って「Because」からすでに始まっているんですよね、壮大なメドレーが。特に「Sun King」から「The End」までは、1〜2分の楽曲で切れ目なくつながっているんですから。ジョンもある程度意図していたとはいえ、ポールが我が物顔で自画自賛するのに耐えられず、先の否定的発言につながったのかしら。もし今も生きていたら……いや、やめましょうか、たら・れば話は。

そんなこんなで、どうしても後半のメドレーに目が耳が行きがちですが、個人的にはこのアルバムは「ジョージ・ハリスンの才能が一気に爆発した1枚」と捉えています。すでに前作の時点でその兆候はあったわけですが、この作品の頃にはジョージのソングライティング力はジョンやポールに匹敵するレベルにまで到達していたわけですから。しかも最後の最後に。皮肉なものですね。

そういえば、去年はホワイト・アルバムのボックスセットが後半に発売されましたけど、本作も同様の形で復刻されるんですかね……気になるところです。



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投稿: 2019 01 08 12:00 午前 [1969年の作品, Beatles, The] | 固定リンク