CHILDREN OF BODOM『HEXED』(2019)
CHIDREN OF BODOM通算10作目のオリジナルアルバム。前作『I WORSHIP CHAOS』(2015年)から3年半ぶりの新作で、本国フィンランドでは前作から引き続き1位を獲得しています。
個人的には苦手とするタイプのバンドで、なぜか初期の作品には手が伸びなかったんですよね。なので、ちゃんと聴いたのは5作目の『ARE YOU DEAD YET?』(2005年)が最初。以降、過去の作品をさかのぼったり、新作が出るたびに聴いたりはしていたんですが、それも前々作『HALO OF BLOOD』(2013年)を最後に途絶えてしまい……要するに、個人的には『ARE YOU DEAD YET?』をピークに尻すぼみ的に興味が薄らいでいったわけでして。
正直言っちゃえば、『ARE YOU DEAD YET?』以降の作品ってそこまで良いと思えなかったんです。単に興味の範疇外というだけかもしれないけど。ライブもフェスに出てれば一応は観るけど、数曲でお腹いっぱいになってしまうし。ああ、そういうバンドもいるよね。と深く考えないようにしていました。
で、今回のアルバム。たまたま仕事でリリース前に聴くことができたのですが……あれ、これ聴きやすい? キャッチーじゃない? と。気づいたら2回、3回とリピートしている自分がいたのでした。
何が違うんでしょうね。まあ確実に曲がよく練られているというのはあると思います。ネオクラシカル系っぽい要素が強いのと同じくらい(ちょっと初期っぽい?)しっかりメロデスもデスラッシュもある。中にはメジャーキーをフック的に取り入れた楽曲もあるけど、これが悪くない。ひたすらデス声で通すぶん、楽器の要素やアレンジで差別化を図るしかないこの手のバンドなわけですが、いかんせんここ数作の彼らにはそこに対する意識が弱かったような気がするのです。つまり今回はしっかり聴かせることにまで意識が行き届いている。それがこの良質な内容につながったのではないでしょうか。
曲によっては「このシンセの音色、イマドキないだろ?」っていうのも確かにあります。それはもう好みの問題なのでどうしようもないですが、だからといって曲が悪いわけじゃないのでそのまま聴き進めることができる。たぶんちょっとした工夫の違いなんでしょうけど、今作に関しては非常によい効果が表れているんじゃないかな。だって、こんな自分みたいなリスナーですら楽しめたのですから。
ただ、「これ!」という抜きん出た1曲がないのはちょっとだけ不満かな。それがあるとないとでは大違いですから。少なくとも初期4、5作にはそういった1曲が毎回あったと思うのです。過去曲「Knuckleduster」のリメイクが追加収録されているけど、これが一番良い……なんていうのも違いますし。特にこの手のバンドは10作も作っているとそこが大きな壁として立ちはだかるのではないでしょうか。そのへんが次作以降で解消されることを願いつつ、また次のアルバムも素直に「好き!」と言い切れる内容だとうれしいな。

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