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2019年4月17日 (水)

FLOTSAM AND JETSAM『THE END OF CHAOS』(2019)

FLOTSAM AND JETSAMが2019年1月にリリースした通算13枚目のオリジナルアルバム。バンド名を冠した前作『FLOTSAM AND JETSAM』(2016年)から約3年ぶりの新作となりますが、これはなかなか素晴らしい1枚ではないでしょうか。

前作発表後に前任ドラマーのジェイソン・ビットナー(SHADOWS FALL)が脱退(その後OVERKILLに加入)。代わりに、アリス・クーパーIMPELLITTERI、HOUSE OF LORDSなどで知られる名手ケン・メアリーが加入するという驚きの展開となりました。過去にFIFTH ANGELなどにも参加していましたが、おそらく彼がプレイしたバンドの中ではもっともアグレッシヴなサウンドではないかという気がしますが……いやいや、予想していた以上にアグレッシヴで驚きました。

まず、オープニングの「Prisoner Of Time」を聴き始めて思ったのが、想像していたよりもメロディアスだということ。あれ、このバンドってこんなにメロウだっけ? とにかくどの曲も歌メロがしっかりしていて、エリック“AK”ナットソン(Vo)の歌声はその節回しもあってか時々ブルース・ディッキンソンIRON MAIDEN)と重なる瞬間まであって、なかなか聴き応えがあります。

そういうわけで、プログレッシヴな展開を持つスラッシュナンバーもあるのはあるのですが、全体的にはメロディアスなパワーメタル/スピードメタルというイメージが強い作品かもしれません。テンポ感も非常に良く、なおかつ歌メロが際立つ楽曲が多いので、この手の作風のわりには疲れることなく最後まで楽しめます。

実は前作は聴いていなかったのですが、どうやらその『FLOTSAM AND JETSAM』から現在の原点回帰なアグレッシヴ路線に立ち返った、それ以前の数作はミドルヘヴィ中心だったり、速めの曲もどこか落ち着いた雰囲気が漂っていたりといろいろアレだったみたいですね(この新作を聴いたあとに前々作『UGLY NOISE』を聴いたのですが、メロウだけどどこかオッサン臭くてピンと来なかった)。サウンドプロダクション的にも雲泥の差ですし、バンドがここに来て生き残りを賭けたようなその“攻め”の姿勢は評価に値するものだと思います。

ギターリフが過去の作品と比べて若干弱いなんて声も目にしましたが、そのぶんソロで頑張っている気がするし(というのは贔屓目でしょうか?)、何よりもケン・メアリーのドラミングが圧巻。そしてボーカルの表現&メロディの気持ち良さもあって、とにかく何度でも繰り返し聴ける1枚だと思います。これは意外な収穫でした。

 


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