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2019年5月13日 (月)

DONNIE VIE『BEAUTIFUL THINGS』(2019)

ENUFF Z'NUFFドニー・ヴィ(Vo, G)が2019年4月にリリースした、通算4作目のスタジオソロアルバム。本作のCDは日本でのみ一般流通、海外ではPledgeMusicを通じて購入することが可能です。

前作『THE WHITE ALBUM』(2014年)は2枚組、かつスタジオ音源にライブテイクなどを織り交ぜたバラエティに富んだ内容で、そのあとにはアウトテイク集『!』(2016年)の発表もありましたが、本作は新曲のみによる純然たるスタジオアルバム(日本盤のみボーナストラックとしてジョン・レノン「Instant Karma」のカバーを収録)。どこからどう聴いても「ENUFF Z'NUFFのドニー・ヴィ」そのものという、良質なパワーポップアルバムです。

ゲストプレイヤーとしてMR. BIGのポール・ギルバート(G)、元JELLYFISHのロジャー・ジョセフ・マニング・Jr.(Piano, Strings)、そしてENUFF Z'NUFF時代の盟友ジョニー・モナコ(G)などが参加。ポール・ギルバートのプレイは……一聴しておわかりかと思いますが(笑)、オープニングの「Beautiful Things」での速弾きかなと。浮いてるっちゃあ浮いてますが、ENUFF Z'NUFF時代もこういったプレイが含まれた楽曲は存在しましたし、双方納得済みでのこのプレイでしょうから、まあ良しとします。別に楽曲をぶち壊すほどのものでもありませんし。

まあとにかく、どの曲も非常に優れたメロディと、シンプルながらもメロディの良さを際立たせるバンドアンサンブル、要所要所で挿入される壮大なストリングスアレンジなど、すべてが完璧なバランスで成立しています。そこに“この声”が乗るのですから……ぶっちゃけ、今のENUFF Z'NUFF以上にENUFF Z'NUFFらしいと言いたくなっちゃいますよね(ズナフ・ファンの皆さんごめんなさい)。

どこかで耳にしたことがあるような気がするくらい、自然と馴染むメロディの数々。古き良き時代のロックやポップスからのいろんなフレイバーを織り交ぜた結果、そういった錯覚を覚えるわけですが、これもドニーの個性・才能なんでしょうね。改めて、ものすごいソングライターだと納得させられました。

全体的にはアコースティックロックやカントリーをベースにしており、ENUFF Z'NUFF時代で言えば『SEVEN』(1997年/日本では1994年、CHIP & DONNIE名義で『BROTHERS』として発売)や、『10』(2000年)あたりに近いのかな。派手さは皆無だけど無駄も一切なし。新しさはゼロかもしれないけど何遍でも繰り返して聴きたくなる、そんなエヴァーグリーンな1枚。

ボートラの「Instant Karma」も完コピに近い形でカバーされていますが、これがまったく浮いておらず、むしろほかのオリジナル曲と馴染んでいる……と言えば、本作の完成度の高さをご理解いただけるのでは。とにかくずっと聴いていたい、そんな良作です。

 


▼DONNIE VIE『BEAUTIFUL THINGS』
(amazon:国内盤CD / MP3

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