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2019年6月15日 (土)

RATT『REACH FOR THE SKY』(1988)

1988年11月にリリースされたRATTの4thアルバム。初期2作(1984年の1st『OUT OF THE CELLAR』、1985年の2nd『INVASION OF YOUR PRIVACY』)と比べ、前作『DANCING UNDERCOVER』(1986年)はセールス的にも半減、チャート的にも過去2作のトップ10入りから大きく落とし最高26位止まり。シングルヒットも「Dance」(全米59位)のみという結果で、シーンがHR/HM中心に回り始めているわりには思うような成績を出せずにいました。

そんな中、バンドは新たな試みとして過去3作を手がけたボー・ヒルから、新たにマイク・ストーン(QUEENJOURNEYWHITESNAKEなど)をプロデューサーに招集。しかし、彼が導入したデジタルレコーディング技術に周りがついていけず、結果としてレーベルがボー・ヒルを招集してレコーディングをサポートさせることに。結果、このアルバムのクレジットには2人の名前が並ぶこととなりました。

また、ボー・ヒルが復帰したことでソングライティング面でも彼の影響が至るところに反映。クレジットを見ると、全10曲中7曲に彼の名前を見つけることができます。結果として、これが吉に出たのではないかと個人的には思っています。

例えば、バンドとしての新境地を切り開いた「Way Cool Jr.」(全米75位)。ブラスセクションを導入したブルージーなこの曲は、間違いなく新たな代表曲になったと思います。ただ、当時はまだ「AEROSMITHみたいなR&R寄りはまだしも、HR/HMバンドがブラスセクションをフィーチャーするってどうなの?」っていう負のイメージが強かった印象もあり、賛否両論だったような。

と同時に、「I Want A Woman」(全米75位)も初期の「Round And Round」に通ずるキャッチーな楽曲だったにも関わらず「ポップすぎる」と批判された記憶も……今聴くとすごくよくできた曲で、全然日和った感ないんですけどね。

オープニングを飾るミドルヘヴィの「City To City」といい、お得意のファストチューン「Chain Reaction」といい、シングルカットしてもおかしくなかったキャッチーな「What's It Gonna Be」や「What I'm After」といい、良い曲はそれなりに多く含まれているのですが、同じくらいインパクトの弱い曲も並んでおり。それによって全体の印象が薄くなってしまっているという、アルバムとしては非常に残念な1枚です。良い曲あるのにね。

ロビン・クロスビー(G)在籍時の5作品中、もっとも“弱い”アルバムかもしれませんが、それでも良い曲は良いので、初期3作や別の意味で“最強”な5thアルバム『DETONATOR』(1990年)を聴いたあとに触れてみてはどうでしょう。

あ、ちなみに本作は前回の最高26位を上回る17位を記録。セールス不振でツアーは短縮されましたが、最終的には売上100万枚を突破していることを付け加えておきます。

 


▼RATT『REACH FOR THE SKY』
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