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2019年6月12日 (水)

PINK CREAM 69『PINK CREAM 69』(1989)

1989年10月に本国ドイツでリリースされた、PINK CREAM 69のデビューアルバム。日本では2ndアルバム『ONE SIZE FITS ALL』(1991年)での国内デビュー(1991年5月)にあわせて、同年8月に初リリースされています。

当時のメンバーはアンディ・デリス(Vo, G/現HELLOWEEN)、アルフレッド・コフラー(G)、デニス・ワード(B)、コスタ・ツァフィリオ(Dr)。すでにアンディとコスタが脱退していますが、現在も定期的にアルバムをリリースするなど安定した活動を続けています。

『ONE SIZE FITS ALL』でこのバンドを知った際、その完成度の高さに震えましたが、後追いのこのデビュー作はさらにその内容に驚かされたことを今でもよく覚えています。

1989年というと、ドイツではSCORPIONSACCEPTに続いてHELLOWEENがインターナショナルでのブレイクを果たしたタイミング。BLIND GURDIANがデビューしたり、HELLOWEENを脱退したカイ・ハンセン(G)が新たにGAMMA RAYを結成したりと、のちに(特にここ日本で勃発する)ジャーマンメタル・ブームの火が点り始めた頃に、ドイツ/アメリカ/スイスの多国籍バンドであるPINK CREAM 69はそことは異なる正統派ハードロックを追求し始めるのです。

基本路線は先の『ONE SIZE FITS ALL』と同系統ですが、デビュー作にも関わらず収録曲の数々からは洗練されたセンスを感じ取ることができます。オープニングを飾る「Take Those Tears」や「One Step Into Paradise」のメロディ運びや、適度にテクニカルで練り込まれたバンドアンサンブル、そしてアンディの個性的なハイトーンボイス。そのどれもがHELLOWEENを筆頭とするジャーマン勢とは一線を画するもので、むしろこっちのほうが先に欧米のシーンでウケていても不思議じゃない気がします。それくらい、1989年という時代にフィットした内容だと思います。

疾走感あふれる「Rolling Down A Thunder」、泣きメロのパワーバラード「Close Your Eyes」、豪快なミドルチューン「Welcome The Night」、ヘドバン必至のファストチューン「Partymaker」、シャッフルビートが気持ちいい「Parasite」、そして名曲中の名曲「I Only Wanna Be For You」。とにかく捨て曲なし。あの時代に打ち出し方さえ間違えなかったら、「SKID ROWに対するヨーロッパからの回答」なんて評価さえ出てきたんじゃないか。そんな気すらします。

『ONE SIZE FITS ALL』ではより洗練された楽曲群を楽しめますが、デビュー時点でこのクオリティはハンパないと思いますよ。1作目と2作目、どちらも甲乙つけがたい名盤です。

 


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