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2019年7月17日 (水)

BARONESS『GOLD & GREY』(2019)

アメリカ・ジョージア州サバンナ出身の4人組バンド、BARONESSが2019年6月に発表した5thアルバム。

前作『PURPLE』(2015年)から3年半ぶりの新作となります。その間にリードギタリストが交代したり(2017年)、『PURPLE』収録曲の「Shock Me」がグラミー賞ベスト・メタル・パフォーマンスにノミネートされたり(2017年)と、何かと話題になることが多かった印象があります。実際、僕も前作で初めて彼らのアルバムに触れ、その魅力に夢中になったひとりです。

プロデュースは前作から引き続き、デイヴ・フリッドマン(MERCURY REV、THE FLAMING LIPS、MOGWAIナンバーガールなど)が担当。メタルというよりはハードロック……ストーナー・ロックやプログレッシヴ・ロック/メタル、あるいはサイケデリック・ロックの範疇にある、トゲトゲしていて生々しい、色彩豊かなサウンドメイキングが印象的な楽曲は本作でも健在ですが、今回は『PURPLE』と比べるとよりオルナタティヴ・ロック色が強まったかなというイメージ。HR/HM度は低いですが、それでもヘヴィな音楽を愛好するリスナーには十分にアピールする内容だと思います。

前作は全10曲で42分強というコンパクトな内容でしたが、今作は全17曲で60分という大作に仕上がっています。といっても、1〜2分程度のインタールードが数曲含まれており、それらが前後の楽曲をつなぐ役割を果たしているので、体感的には「17曲もある!」というより「大作が数曲、数珠つなぎに並べられている」というイメージかな。最近のサブスクリプションサービスでの配信を前提とした「1曲単位で聴かれる」という思想は完全に無視され、あくまでアルバム単位ですべてが進行している、そんな印象を受けます。

まあとにかく。オープニングの「Front Toward Enemy」からラストの「Pale Sun」まで、僕の中ではあっという間の1時間でした。とにかく音の密度が濃いし、適度な“隙間”があるにも関わらず実は情報量が多い。なので、17曲をザーッと聴き終えると少し余韻に浸ってからまたリピートしたくなる。肌感覚的に昨年リリースされたDEAFHEAVENの最新作『ORDINARY CORRUPT HUMAN LOVE』(2018年)に似た温度感/密度の1枚じゃないかと思いました。

つまり、最高ってことです。はい。

浮遊感と壮大さ、ヒリヒリ感やトゲトゲしさが混在した本作はメタルやラウドが中心のリスナーのみならず、もっと幅広い層にアピールすること間違いなしの1枚。手にしたのが7月に入ってからだったので上半期ベストアルバムの選から漏れましたが、確実に年間ベストに入る傑作。今のところ、ぶっちぎりの1位です。あー、一度ライブを生で観たいなあ(海外ではDEAFHEAVENと一緒にツアーしているとのこと。なにそれ最高じゃんか!)。

 


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