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2019年7月24日 (水)

PARADISE LOST『MEDUSA』(2017)

PARADISE LOSTが2017年9月に発表した、通算15作目のオリジナルアルバム。

90年代の諸作品はほぼリアルタイムで聴いてきたものの、オルタナティヴロック化した8thアルバム『BELIEVE IN NOTHING』(2001年)を最後にしばらく遠ざかっていた彼ら。たまたま前作『THE PLAGUE WITHIN』(2015年)を手にしたのをきっかけに、再び彼らをちゃんと追うようになっていたのですが、前作といい今作といいかなり良いんじゃないでしょうか。

スタイル/サウンド的にはゴシックメタルというよりはデス/ドゥームメタル度がより増している本作。とにかくどの曲もスロー&ミディアムテンポで、地を這うようなギターリフとリズムの上をニック・ホルムス(Vo)がグロウルとクリーンボイスを巧みに使い分ける。いや、なんならグロウルの度合いのほうが確実に上ですよね。『BELIEVE IN NOTHING』を最後に彼らから離れていた身としては、そりゃあ最初に前作を聴いたときはビックリしました……。

1曲の中で同じテンポ感で進むというよりは、起承転結をつけながら曲調が変化していくスタイル……ドゥームメタルの始祖なんて言われているBLACK SABBATHのそれに近い形、といえばわかってもらえるでしょうか。あるいはCATHEDRALのようと言えば。

実際、本作でPARADISE LOSTが試みていることといえば、前作で展開したスタイルをより後退/退化させ、バンド初期のスタイルに回帰していくこと。いや、そこすらを通り越して、ルーツであるサバスにまで立ち返ってしまっているのは良くも悪くも興味深いところです。

にしても、オープニングの「Fearless Sky」からいきなり8分半って、ハードル高すぎじゃないですか?(汗) 完全にビギナー置いてけぼりですよ。ですが、ここを乗り越えられたら(気に入ったら)、あとは至福の時が待っているわけですから、いわば踏み絵なわけですね(たぶん違うと思うが)。

基本的にはグロウルでグイグイ押し切るデス/ドゥームスタイルですが、中には「The Longest Winter」のようにクリーントーンでメロディアスに歌い、アクセントとしてグロウルを挿入するスタイルもある(タイトルトラック「Medusa」もその類かな)。

曲によってピアノを効果的に用いており、そのあたりに妙な気品の高さやゴシック感が表れている……と感じたのは僕だけでしょうか。あとは、グレッグ・マッキントッシュ(G, Key)による官能的なギターソロがたまらないですね。サバスにおけるトニー・アイオミ(G)とはまた違った個性が発揮されており、こういったところがゴシックメタルバンドたる所以なのでしょうか。

サバスもライブ活動を止め、CATHEDRALも活動を止めた今。この手の伝統的スタイルをPARADISE LOSTに求めるのは果たして正しいのか間違っているのか……前者であってほしいな、と今は願っています。

 


▼PARADISE LOST『MEDUSA』
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