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2019年7月10日 (水)

BLACK MIDI『SCHLAGENHEIM』(2019)

イギリス・ロンドン出身の4人組バンドBLACK MIDIが2019年6月に発表した1stアルバム。

かの名門レーベルRough Tradeからのリリースということでも話題になっている彼ら。メディア露出もほとんどない状態でのシングルリリースやゲリラ的なライブ活動で注目を集め、結成から1年という短い期間で知名度を高めました。

今年9月には初来日公演も決まり、ここ日本でも彼らに対する話題が増え始めたタイミングでのアルバムリリース。そりゃ話題にならないわけがない。

オープニングの「953」からしてヘヴィで分厚いアンサンブルを聴かせていますが、かといってラウド側のそれとは異なり、基本的にはオルタナティヴロックの範疇にあるサウンド。ポスト・パンク的な方向性に加えプログレ的展開やサイケデリックロック、あるいはブルージーなガレージロックなど、さまざまなジャンルを飲み込んだ縦横無尽のプレイでぐいぐい引っ張っていきます。

また、ただ激しいだけではなく静の要素も巧みに使い分けているので、適度な緊張感が伝わってくるし、途中でダレたり飽きることもなし。確かにこれは面白いですね。ちょっとDEATH GRIPSをサイケかつ知的にしたような(笑)。この浮遊感の強いサウンドは嫌いじゃないです。

ところどころで、ブリティッシュロックの歴史が垣間みえてくるメロディやフレージングにもクスッとしてしまうし(これ、意図的というよりも無意識なんでしょうね)、そういう部分がオッサンリスナーにもひっかかる。でも、基本的には「聴いたことがあるようで聴いたことがない」世界が展開されていて、聴き終えてからずっと「なんなんだろうな、これ」と考え込んでしまいました。

正直、彼らが今の停滞したロックシーンに風穴を空けてくれる、なんて思えないし思ってもいないし、実際難しいと思っている。だけど、こういうバンドが年に1組でも2組でも出てくると、「ロックもまだいけるんじゃないか……」と僅かながら期待してしまう。悲しい性(さが)ですね(苦笑)。

このアルバムが後世に残るほどすごいのか、それとも単なるトリックスターで終わるのか、現時点では判断に悩むというのが本音です。そういう意味では、9月の来日公演をこの目で観て判断できればと思います(映像からもそれは伝わりますが、やっぱりこの目で生で観ないと)。とかいいながら、そもそもスケジュール的に行けるのかどうか、現時点では見えないんですが……。

 


▼BLACK MIDI『SCHLAGENHEIM』
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