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2019年7月21日 (日)

NEW YORK DOLLS『TOO MUCH TOO SOON』(1974)

1974年5月に発表された、NEW YORK DOLLSの2ndアルバム。

セルフタイトルアルバムで華々しいデビューを飾った……ものの、そのヴィジュアルやチープな演奏により“まがいもの”扱いされていた彼ら。トッド・ラングレンのプロデュースも今でこそトピックとなり得ますが、当時はどこまでの話題性があったのか……。

で、前作から10ヶ月というスパンで発表された本作ですが、ここで一気に確変が起こるんです。不思議なことに。

全10曲中カバーが4曲。前作では1曲のみだったので、急にカバーが増えたことに不安を覚えますが、ここでは気にしないことにします。だって、どれも出来が良いんですから。

このアルバム、とにかくリズムがヘヴィなんです。70年代のグラムロックというとリズム隊のサウンドがチープで、今の耳で聴くと「もうちょっとどうにかならんかったのか?」と思わずにはいられないのですが、このアルバムに関してはそういった心配はゼロ。だってこれ、グラムロックというよりもハードロックのそれですからね、音の太さでいったら。

で、そのヘヴィさはギターにも言えることでして。1stアルバムのサウンドプロダクション、あれはあれで悪くなかったんですけど、本作を聴いてしまうと物足りなさを感じてしまうところもあります。

実は僕、NEW YORK DOLLSの作品に触れたのはこの2ndアルバムからなんです。当時はあまりグラムロックという感覚がなく、「AEROSMITHの初期の作品みたいだな」と思っていたくらいですから。ですから、そこから数年後に1stを聴いたときは「……ん?」と思ったものです。

まあサウンドについてはここまでにしておいて。肝心の楽曲についてですが、オリジナル6曲の大半がデヴィッド・ヨハンセン(Vo)&ジョニー・サンダース(G)によるもの(4曲。ほかの2曲はジョニー単独とデヴィッド&シルヴェイン・シルヴェイン(G)によるものです)。で、どれも悪くないし、正直1stアルバム収録の名曲たちにも負けていない。オープニングの「Babylon」から、GUNS N' ROSESもカバーしたラストの「Human Being」まで捨て曲なし。そりゃカバー曲多いもんね、なんて嫌味は言わない(個人的には、ジョニーが歌う「Chatterbox」がお気に入りです)。

で、カバーが多いからなのかどうかは別として、とにかく楽曲の幅が前作以上に広がっている。グラマラスなロックンロールから前のめりなパンクロック、ハードロック、ポップ色の強いスタンダードナンバー……「Bad Detective」でアジアンテイストあふれるギターフレーズが飛び出せば、「Stranded In The Jungle」では文字通りのジャングルビートまで取り入れている。リズム面での遊びが増えたぶん、聴いていて本当に飽きないんです。そういった点を踏まえて、NEW YORK DOLLSで最初に聴くべきアルバムってこの『TOO MUCH TOO SOON』かもしれませんね。

そういえば、このアルバムを初めて触れたあとにリリースされたZIGGYの2ndアルバム『HOT LIPS』(1988年)を聴いたとき、その元ネタの数々に気づいて思わずニヤリとしたこと、今でもよく覚えています(笑)。

 


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