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2019年8月19日 (月)

THE DARKNESS『HOT CAKES』(2012)

2012年8月にリリースされたTHE DARKNESSの3rdアルバム。

前作『ONE WAY TICKET TO HELL... AND BACK』(2005年)発表後、2006年にジャスティン・ホーキンス(Vo, G)の脱退によりバンドは解散。それぞれ別々に音楽活動を続けてきましたが、2011年春にジャスティン、ダン・ホーキンス(G)、フランキー・ポーレイン(B)、エド・グラハム(Dr)というオリジナルメンバーでの再結成を発表。同年秋には『LOUD PARK 11』での来日も実現しました。

こうしたライブ活動を経て完成した3rdアルバムは、全英4位/全米43位というデビュー作『PERMISSION TO LAND』(2003年)にも匹敵する数字を残しています。

ミックスにボブ・エズリン(KISSPINK FLOYDアリス・クーパーなど)を迎え、ほぼセルフプロデュースで制作された本作は、どこからどう切り取っても「これぞTHE DARKNESS」と呼べる内容。オープニングの「Every Inch Of You」こそシンプルで拍子抜けしそうになりますが、続く先行シングル「Nothin's Gonna Stop Us」はQUEEN風多重コーラスを含む“いかにも”な1曲。そこから「With A Woman」「Keep Me Hangin' On」と“ポップでいかがわしい”ロックンロールが続きます。

そうそう、これこれ!と言いたくなるぐらいに当時のままで、だけど前作からの時間の経過もちゃんと伝わるアップデート感も至るところに散りばめられており、全11曲(デラックス盤ボーナストラックを除く)を聴き終えたときの満足感・充足感は相当なものがあるはずです。

もし7年のブランクがなかったら、5枚目か6枚目あたりで醸し出しそうな空気感なのかな、これ。確かに『PERMISSION TO LAND』にあった衝動は弱まって、大人になった落ち着きが全体を覆っているかもしれないし、『ONE WAY TICKET TO HELL... AND BACK』でのバキバキに固められた無敵感もここにはないかもしれない。でも、負けを認めた大人たちが「それでも前に進もう」という気概だけは失わず、ルーツを忘れることなく今のやり方で“俺たちらしさ”を表現した。それが、この復活作なんじゃないでしょうか。

そういう意味では、終盤に含まれたRADIOHEAD「Street Spirit (Fade Out)」のカバーは「若い奴に取り入ろう」という意図とは異なる、「何をしたってTHE DARKNESSはTHE DARKNESSのまま」という証明をしようとしたのではないか。そう思わずにはいられません。じゃないと、こんなバカバカしいほどの名カバー(いや、迷カバー?笑)、アルバム本編に入れようと思いませんよ。

ちなみに本作、日本ではSpotifyで聴くことができません。Apple Musicでは配信されているので、気になる人はそちらでチェックしてみてください。

 


▼THE DARKNESS『HOT CAKES』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD

 

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