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2019年8月13日 (火)

BLACK SABBATH『SABBATH BLOODY SABBATH』(1973)

BLACK SABBATHが1973年12月に発表した5thアルバム。全英4位、全米11位という好記録を残しており、本作までを初期サバスの黄金期と認識するファンも少なくないようです。

『血まみれの安息日』の邦題でHR/HMファンの間ではおなじみのこのアルバム。前作『VOL.4』(1972年)では従来の“らしさ”に拍車がかかりつつも、新たな実験にも取り掛かるなどバンドとしての意欲が伝わってきましたが、この新作制作に入る際には新曲がひとつもできていなかったとのこと。つまり、バンドとしては枯渇状態にあったようです。

その要因のひとつに、オジー・オズボーン(Vo)をはじめとするメンバーのドラッグ問題もバンドに大きな影を落としていたことは否めません。ですが、トニー・アイオミ(G)はあるとき、起死回生の一撃となるギターリフに出会います。それがタイトルトラック「Sabbath Bloody Sabbath」のメインリフでした。

その「Sabbath Bloody Sabbath」からスタートするこのアルバム、とにかく「Sabbath Bloody Sabbath」の完成度が素晴らしいのなんのって。リフの強烈さはもちろんのこと、そこに乗るオジーの甲高い声、Bメロのジャジーなフレージングや後半の盛り上がりなど、サバスが山をひとつ乗り越えてまた新たな山を登り始めた、そんな“次への鍵”になっていたんじゃないかと思います。

続く「A National Acrobat」や「Sabbra Cadabra」といい、ラストの「Spiral Architect」といい、サバスのサバスたる所以が詰め込まれているし、中でも特に「Spiral Architect」は前作での実験が結実したようなアレンジ含め素晴らしいのなんの。

かと思えば、サイケデリックなロックチューン「Killing Yourself To Live」やシンセを前面に打ち出した「Who Are You?」、グルーヴィーな「Looking For Today」、アコギとピアノなどで構成された「Fluff」は確実に『VOL.4』がなかったら生まれなかっただろう楽曲群だし。実は意外と粒ぞろいな1枚なんじゃないかと思っています。

実は10代〜20代前半の自分は完全なる『MASTER OF REALITY』(1971年)&『VOL.4』信者で、有名曲の多い2ndアルバム『PARANOID』(1970年) や表題曲しか聴きどころがない(と思い込んでいた)本作を毛嫌いしていました。でもね、年を取るとキャッチーな『PARANOID』はもちろんのこと、良い意味で“らしくない”ことにトライしようとした本作が愛おしく思えてくるんですよね。不思議なものです。

というわけで、僕的にはオジー在籍時のサバスに捨て作なし……と思っております(今後、6作目『SABOTAGE』から8作目『NEVER SAY DIE!』、さらにはラスト作『13』までを取り上げる機会があると思うので、そちらも好意的に触れていきたいと思います)。

 


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