OASIS『DEFINITELY MAYBE』(1994)
1994年8月末に発売された、OASISの記念すべき1stアルバム。ここ日本では約1週間遅れて9月初頭にリリースされています。
ここ日本でも同年初夏ぐらいから音楽誌を中心に、その名前を多く目にするようになっていたイギリスの新人バンドOASIS。とはいえ、実際に音を耳にしたのは7月に日本盤リリースされたEP『SUPERSONIC』でのことでした。同作には英シングル「Supersonic」「Shakermaker」収録曲が1枚にまとめられており、僕自身も冒頭2曲(「Supersonic」「Shakermaker」)で惹きつけられ、早くも同年秋に決定していた来日公演のチケットをどうにか手配した記憶があります(すでに複数枚確保していた友人から譲ってもらったんだっけ)。
で、決定打になったのが第3弾シングルの「Live Forever」。確か当時フジテレビで金曜深夜に放送されていた音楽番組『BEAT UK』で同曲のMVを観て、完璧にノックアウトされたのです(これ、アルバムを購入した後だったか来日公演後だったか、それともその前だったかの記憶が曖昧なのですが)。そこからのアルバム〜初来日公演だったので、そりゃあのめり込まないわけがない。
正直、ブリットポップだとかそんな言葉をまだ認識する前の出来事で、BLURに関しては先に発表されていた3rdアルバム『PARKLIFE』も普通に聴いて楽しんでいたし、それより前にデビューしたRADIOHEADもSUEDEも普通に楽しんで聴いていた。OASISに関しても「懐古主義っぽいけど、なんだか面白いバンドがマンチェスターから出てきたぞ」くらいの認識だったと思います。
だって、オープニングからいきなり「Rock 'n' Roll Star」ですからね(笑)。同年春にカート・コバーン(NIRVANA)が自殺し、ようやく「アンチ・ヒロイズム」の時代が幕を降ろすのか……そう思っていたタイミングにこれですから(笑)。しかも、そう高らかに宣言するこの曲のドライブ感たるや。最高じゃないですか。
以降もサイケでグルーヴィーな「Shakermaker」、名曲「Live Forever」と続く。この頭3曲だけで完全に勝利ですよね。そこからもアップテンポの「Up In The Sky」があったり(当時の日本盤はその前に「Cloudburst」が入っていたんですよね。その流れがもはや当たり前になっているんですが)、「Columbia」「Supersonic」というズシリと響く曲が並んでいたり(当時の日本盤はその間に「Sad Song」が挿入されており……って、もうこの説明いらない?苦笑)。その後もハードな「Bring It On Down」やドーピング・グラムロック「Cigarettes & Alcohol」があり、軽快な「Digsy's Dinner」があり、泣き曲「Slide Away」があり、最後はリラックスムードの「Married With Children」で締めくくり。
オリジナル盤は11曲で50分ちょいの程よい長さですが、日本初出時のCDはプラス2曲(全13曲)で62分くらいの長尺作だったんですよ。当時はそこまでシングルも追っていたわけではなかったので(結局、「Whatever」以降英国盤シングルまでチェックするようになるわけですが)、曲の多い日本盤を重視していましたが、コンパクトで内容もギュッと締まっている英国オリジナル盤のほうが今は聴きやすいです。ま、日本盤の13曲バージョンも今聴くといろんな思い出がよみがえってきて、それはそれで懐かしいんですけどね。
良くも悪くも、その後の英ロックや日本のインディーロックシーンに多大な影響を与えた1枚(続く2ndアルバム『(WHAT'S THE STORY) MORNING GLORY?』もか)。リリースから25年も経ってしまいましたが、この勢いと衝撃と完成度を超えるデビュー作がその後どれだけ世に送り出されたのか……いや、本当に数えるほどしかないですよね。そういう意味でも、この先も語り継いでいきたい名盤のひとつです。
▼OASIS『DEFINITELY MAYBE』
(amazon:日本盤CD / 日本盤3CD / 海外盤CD / MP3)
« 2019年4月〜6月のアクセスランキング | トップページ | THE STONE ROSES『SECOND COMING』(1994) »
「1994年の作品」カテゴリの記事
- サブスクに存在する音源を通して1980年〜1994年のHR/HM(およびそれに付随するハード&ヘヴィな音楽)の歴史的推移を見る(2024.11.10)
- TESLA『BUST A NUT』(1994)(2024.05.02)
- ZZ TOP『ANTENNA』(1994)(2024.04.20)
- GREEN DAY『DOOKIE』(1994)(2024.03.31)
- ACCEPT『DEATH ROW』(1994)(2024.04.04)
「Oasis」カテゴリの記事
- OASIS『FAMILIAR TO MILLIONS』(2000)(2021.08.01)
- OASIS『DIG OUT YOUR SOUL』(2008)(2021.08.01)
- OASIS『DON'T BELIEVE THE TRUTH』(2005)(2021.07.27)
- OASIS『HEATHEN CHEMISTRY』(2002)(2021.07.27)
- OASIS『THE MASTERPLAN』(1998)(2021.03.29)