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2019年9月16日 (月)

LIKE A STORM JAPAN TOUR 2019@渋谷CLUB QUATTRO(2019年9月15日)

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今年3月の『DOWNLOAD JAPAN』での初来日に続いて、半年ぶりの再来日で初の単独日本公演が実現したLIKE A STORM。大阪と東京で行われたジャパンツアーのうち、ファイナルとなる東京公演に行ってきました。

開演ギリギリに会場入りしたのですが、客入りは6〜7割といった感じで、後ろから観て形になっていたと思います。最新作『CATACOMBS』(2018年)の日本盤リリースからすでにまる1年経っていますし、タイミング的には決してベストとは言い難いものの、それでもこれだけ集まったのは正直上出来だと思います。

ステージ上には中央のマイクスタンドを挟むように、Vの字に組まれたディジュリドゥが2セット。これは初来日時と同じですが、クラブクラスでのライブということで、より間近にディジュリドゥを目にできるのは非常にラッキーといいますか(笑)。なんか「うん、観てやった!」感が強かったな。不思議と。

ステージ中央にクリス・ブルックス(Vo, G, Didgeridoo)、向かって右にマット・ブルックス(G, Vo)、左にケント・ブルックス(B, Key)、そして後方にザック・ウッド(Dr)という立ち位置。オープニングからクリスがディジュリドゥを吹き(?)まくるのですが、ちょっと音が小さくてイマイチ低音が伝わってこない。これ、全体的に音が小さかったんですよね。このへんは、2曲目以降徐々に改善されていくのですが。

冒頭3曲は『CATACOMBS』からで、『DOWNLOAD JAPAN』に近い構成。既視感があったけど、良い曲は何度聴いて良いので問題なし。観客の盛り上がりも大人し過ぎず、かつ騒ぎ過ぎずといったバランスでしたが、それでも熱は十分に伝わってきました。

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今回はヘッドライナーショーということで、日本未発売の前作『AWAKEN THE FIRE』(2015年)からの楽曲も多めにプレイ。これによって、改めてこのバンドの非凡さ、楽曲のバラエティ豊かさが伝わりやすかったと思います。特にパワーバラード系の楽曲が意外と多いことを再確認できたのは大きな収穫だったかなと。

さらにカバー曲(『AWAKEN THE FIRE』に収録されたクーリオ「Gangster's Paradise」や、マットがチェスター・ベニントンに捧げたLINKIN PARK「Crawling」、アンコールでAC/DC「TNT」のカバーまで)が多めに披露され、バンドのルーツを垣間見ることもできました。特に「Crawling」ではケントがピアノ、クリスがギターを弾き、マットはギターを置いて歌に専念するという力の入れっぷり。これは前曲「Southern Skies」でマットがケントの弾くピアノのみをバックに歌った流れからだったので、必然的にこうなったのでしょう。このパート、すごく良かったです。

正直なところ、CDで楽曲を聴いたときは「ありきたりなニューメタル、ポストグランジバンドかな」と思っていたところもあったのですが、こうやってライブで通して彼らの楽曲を聴くと、実はよく練り込まれた楽曲群であることに気づかされます。あれ、思っていたよりも良くないか、これ?って。もちろん、まだまだ突出した個性は見つけられていないかもしれません(ディジュリドゥを使っているって点ぐらいか)。それでも、同クラスのバンドと比べたら頭ひとつ抜きん出ているし、可能性は大いに感じられる。そういう気づきのあった、非常に意義のあるステージだったと思います。

まあとにかく、メンバーが随所で見せる笑顔が最高なんですよね。本当にこの単独来日を楽しんでいるのが伝わってきたし、「1stアルバム『THE END OG BEGINNING』(2009年)から10年を経て、ようやくここにたどり着いた」的なこともMCで言ってましたし、ニュージーランド出身でカナダに活動拠点を移した彼らが、今こうやって日本でワンマン公演を行えていること自体が奇跡だと。うん、本当にそうだよね。言っちゃえば、日本ではアルバム1枚しか出していないド新人なわけだし。恵まれてるよな。そりゃあアンコールでレーベルやプロモーターの日本人スタッフをステージに招き入れ、プレゼントを渡したり感謝の言葉を伝えたりしますわ。そういう人間味の強さ、嫌いじゃないよ。

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さらに終盤にはクリスがフロアに降りて、客席の真ん中までやってくるサービスぶりもあり、これもこのキャパでこの客入りだったからこそできたことだなと。そういう意味ではこの日会場を訪れたファンは、非常にラッキーだったんじゃないでしょうか。と同時に、LIKE A STORMというバンドの存在がちょっとだけ特別なものになったはず。それは、もちろん僕にとっても同じこと。いやあ、いいライブを観れたわ。

時間的には本編50数分、アンコール20数分と、トータル80分欠けるくらいの長さ。程よいっちゃあ程よいですが、本編はもうちょっと長くてもよかったかも。1stアルバムからはアンコールに1曲やったのみで、基本的にはアルバム2枚にカバーを加えたってセトリだったので、『CATACOMBS』のレビューにも書いたけど本当に意味での勝負は次作とそのツアーのときになるのかな。まあ、日本で初めてのワンマンショーとしては上出来だったと思います。

アンコール終了後には、KISS「Rock And Roll All Nite」が流れる中、クリスが再びフロアに降りてファンと交流し続ける姿も。マットもステージ上からファンと握手したりピックを手渡したりと、最後の最後まで人柄の良さが伝わる好演でした。

 

[SETLIST]
00. Didgeridoo Intro
01. Pure Evil
02. The Bitterness
03. Complicated (Stiches & Scars)
04. Become The Enemy
05. Gangster's Paradise [COOLIO cover]
06. Solitary
07. Southern Skies
08. Crawling [LINKIN PARK cover]
09. Wish You Hell
10. The Devil Inside
<ENCORE>
11. The End Of The Beginning 〜 Chemical Infatuation
12. Break Free
13. TNT [AC/DC cover]
14. Love The Way You Hate Me

 

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