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2019年9月29日 (日)

CHEAP TRICK『IN COLOR』(1977)

1977年9月にリリースされた、CHEAP TRICKの2ndアルバム。

デビュー作『CHEAP TRICK』が1977年2月に発表されているので、約半年でアルバムをもう1枚完成させたことになりますね。しかも、彼らは続く3rdアルバム『HEAVEN TONIGHT』も1978年5月にリリースしているので、初期3作はものすごいペースで増産されたことになります。当時のリリースペースとしても異常に早すぎですし、それだけ創作意欲がハンパなかったという表れなんでしょうね。

プロデューサーをジャック・ダグラス(AEROSMITHNEW YORK DOLLSジョン・レノンなど)からトム・ワーマン(MOTLEY CRUEPOISONDOKKENなど)へと交代した本作では、基本的な路線は前作の延長線上にありながらも、楽曲のポップさ、キャッチーさはさらに増しているという冴えっぷりを発揮。1曲1曲がとにかくコンパクトで、オープニングのショートチューン「Hello There」こそ1分40秒程度ですが、そのほかの楽曲はどれも2〜3分程度。一番長い「Downed」ですら4分10秒程度ですからね。その結果、トータルで31分程度という聴きやすさ。最高です。

のちに武道館でのライブテイクが全米TOP10入りするヒット曲となる「I Want You To Want Me」はライブバージョンとは異なる、非常に落ち着いた雰囲気の小洒落たポップチューンだし、かと思えば「Big Eyes」や「You're All Talk」みたいにハード&ヘヴィな楽曲もある。前作にもあったサイケ路線の「Downedや学校のチャイムをモチーフにしたギターリフ?が印象的な「Clock Strikes Ten」、口ずさみやすいキャッチーなロックナンバー「Come On, Come On」まである。とにかく、すべてにおいて捨て曲なしなんです。

1stアルバムがのちのオルタナティヴロックやグランジに大きな影響を及ぼしたとすると、本作はグランジはもちろんのこと、のちのパワーポップ勢にとっての教科書的1枚になったのではないでしょうか。本質的には1枚目も2枚目も何も変わっていないのですが、プロデューサーの手腕によるものが大きいのでしょうか、ジャック・ダグラスならではの生感覚とトム・ワーマンらしいシュガーコーティングが及ぼす影響が、そういった後続たちにとっての道しるべとなったのは、今となっては非常に興味深いところです。

ロビン・ザンダー(Vo)の歌唱法もあってか、ハードロックの範疇で語られることの多い彼らですが、実はそういった方向性に直接的に歩み寄ったのは80年代半ば以降のことなんじゃないでしょうか。だって、4人のあのファッションセンスは少なくともHR/HMのそれとはまったく異なるし、このアルバムに関しては(今でいうところの)パワーポップ以外の何物でもないわけですから。

 


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