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2019年9月 8日 (日)

WHITESNAKE『READY AN' WILLING』(1980)

1980年5月にリリースされた、WHITESNAKEの3rdアルバム。

本作からの先行シングル「Fool For Your Loving」が初の全英トップ20入り(13位)を果たし、続く「Ready An' Willing」も最高43位のヒットに。これを受けて、アルバムも最高6位と初めて全英トップ10入りを果たすヒット作となりました。

前作『LOVEHUNTER』(1979年)のリリース後に、元DEEP PURPLEのイアン・ペイス(Dr)が加入。本作でデヴィッド・カヴァーデイル(Vo)、ミッキー・ムーディ(G)、バーニー・マースデン(G)、ニール・マーレイ(B)、ジョン・ロード(Key)という初期黄金期のメンバーが初めて揃うことになります。

ブルースベースのロック/ハードロックが基調だった彼らのサウンドに、「Ready An' Willing」のようにソウル/R&Bの色合いが強い楽曲が加わることで、バンドの音楽性も彩り豊かになり始めた時期。というか、本作がクライマックスじゃないかと思えるくらいに良曲、名演が詰まった1枚となっています。

のちにスティーヴ・ヴァイ(G)などをフィーチャーして再録される「Fool For Your Loving」も、これくらいのキーで渋くキメてくれたほうがカッコいいし、続くアップチューン「Sweet Talker」も80年代後半の彼らには真似できないものがある。「Carry Your Load」での肩の力が抜けたソウル感からは、すでに貫禄じみたものが伺えるし、名バラード「Blindman」はDEEP PURPLE時代の「Soldier Of Fortune」にも通ずる泣きの要素が満載。

後半(アナログB面)に入っても、アコースティック調でゆったり始まり、徐々に盛り上がる「Ain't Gonna Cry No More」やスローブルース「Love Man」、軽快なロックンロール「Black And Blue」、ジョン・ロードのシンセが大々的にフィーチャーされた豪快なハードロック「She's A Woman」と名曲三昧。改めて聴いてみると、本当によくできたアルバムだなと感心します。

と同時に、今のWHITESNAKEが失ったもの、真似したくても真似できないもの(それはセンス的にもバンドの方向性的にも)を嫌というほど実感させられる1枚でもあります。絶対にカヴァーデイルはこの頃に戻りたいはずなんです。でも、今のプレイヤー陣じゃ絶対にこれを再現できないし、ここに近づくこともできない(近年のライブでも「Fool For Your Loving」や「Ready An' Willing」あたりは演奏されていますけど、原曲には程遠いクオリティですし)。『サーペンスアルバス』以降を軸にしてしまっている以上は、この頃のWHITESNAKEはある意味“なかったもの”に等しいですからね。

だからってわけではないでしょうが、日本ではこの頃の諸作品は一切デジタル配信&ストリーミングサービスで聴くことができません。海外では普通に聴けるのに(念のためリンクを貼っておきますね。日本のアカウントじゃ再生できないけど)。そろそろこういうの、やめてほしいよね……。

 


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