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2019年9月 6日 (金)

RIVAL SONS『HOLLOW BONES』(2016)

2016年6月に発表されたRIVAL SONSの5thアルバム。Earache Recordsからのラスト作にあたります。

前々作『HEAD DOWN』(2012年)、前作『GREAT WESTERN VALKYRIE』(2014年)と10数曲入りで50分前後の作品を連発してきた彼らですが、今作では原点に戻ってか全9曲で37分という、このご時世にしてはやたらとコンパクトな内容に仕上げてきました。

プロデュースを手がけたのは、これまで同様デイヴ・コッブ(EUROPE、ZAC BROWN BANDなど)。これまでの曲によってはオルガンやウーリッツァーなどがフィーチャーされてきましたが、今作ではキーボードの類が全面的に導入されており、楽曲レンジのうえでかなり効果的な役割を果たしています。また、曲によってはチェロやバイオリンなどの弦楽器も採用され、レイドバックしたクラシックロック/ルーツロック色がこれまで以上に強まったようにも感じられます。

ブルースやソウルを下地にしたハードロックは、やり方次第で現代的にもなり得るのですが、ここではそういった思考は完全に捨て去り、自身のルーツに正直になり、先人たちから受け継ぐ意思を、時代を超えそのまま再現しています(そう、「表現」ではなく「再現」なんですよね)。

前作あたりからこのバンドならではのオリジナリティも確立され始めていましたが、その傾向は本作でも強まり始めています。それが完成の域に達するのは、続く最新作『FERAL ROOTS』(2019年)まで待たねばならないのですが。

にしても、ジェイ・ブキャナン(Vo)のボーカルワークはかなりテクニカルといいますか、表現力が豊かといいますか。アルバムを聴いていると、ときどきポール・ロジャース(FREEBAD COMPANY)あたりと重なる瞬間があるんですよね。そりゃカッコいいわけだ。

かつ、本作ではスコット・ホリデイ(G)のプレイに目を見張るものがあります。ちょっとしたフレージングや、そのフレーズの積み重ねから生まれる絶妙なアンサンブル、ほかのバンドやギタリストには真似できない独特なものがあります。ぶっちゃけ、ジェイとスコットの個性こそがこのバンドの魅力でもあるわけで、その2人が確変したタイミングこそRIVAL SONSが本格的にブレイクするときなのかもしれません。

残念ながら本作以降、彼らの新作は日本盤が発売されていません。そりゃあ日本で全然話題にならないわけだ(苦笑)。せめて夏フェス、フジロックのFIELD OF HEAVENあたりでプレイしてくれたら一気に広まると思うんだけどな。

 


▼RIVAL SONS『HOLLOW BONES』
(amazon:海外盤CD / MP3

 

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