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2019年10月14日 (月)

HELLYEAH『WELCOME HOME』(2019)

HELLYEAHが2019年9月末に発表した、通算6作目のスタジオアルバム。

前作『UNDEN!ABLE』(2016年)から約3年4ヶ月ぶりの新作となりますが、その間にバンドの今後を左右する大きな出来事が起こりました。2018年6月22日、バンド創設者であるヴィニー・ポール(Dr/ex. PANTERA、ex. DAMAGEPLAN)が54歳という若さで急逝。バンドは前年秋から新作の準備に突入しており、突然の出来事にショックを隠せなかった様子でした。しかし、HELLYEAHは活動を止めることなく、ヴィニーの残したドラムトラックをもとにレコーディングを続行。過去2作から引き続きケヴィン・チャーコ(オジー・オズボーンDISTURBEDFIVE FINGER DEATH PUNCHなど)をプロデューサーに迎え、本作を完成させています。

オープニングを飾る「333」のパンチの効いたサウンドに「おおっ!」と唸らせられるものの、全体的にダークさが漂っており、なんとなく薄っすらと霧に包まれた雰囲気が伝わってきます。それがヴィニーの死を引きずってのものなのか、それともバンドとしての停滞感がそのまま表れてしまったのか、理由は定かではありませんが。

決して悪いアルバムではないと思います。ですが……ストリングスを導入したヘヴィかつスローな1曲「Welcome Home」はかなり上出来だと思いますが、アルバム3曲目に持ってくるにはちょっと早いのでは?とも感じます。この曲が序盤に設置されることで、全体のダークさ、どんより感を強調してしまっているのではないでしょうか。そこから同系統の「I'm The One」や「Black Flag Army」へと続ける構成も、悪くはないんだけど、必要以上に“負の要素”を引きずり出されてしまうというか……。「Skyy And Water」のような穏やかな楽曲で締めくくる構成も、いかにもですし。

そのほかの楽曲に関しても、良くも悪くも「ニューメタル、モダンヘヴィネス止まり」という印象が。10年前にこれをやっていたら「新しい!」と喜んでいたんでしょうけど、う〜ん。

とはいえ、チャド・グレイ(Vo)のメロウな要素が効果的に用いられており、ボーカルに関して言えば過去イチのような印象も受けます。ギタリスト2人の仕事ぶりもまずまずだと思いますし。となると、やっぱり楽曲の詰め方がもう一歩だったのかな。やはり、重要なブレインを失った代償は大きかったのでしょう……。

そういったことも反映されてか、本作は全米57位と過去5作と比べて非常に低調な数字(過去5作はすべてTOP20入り)。ヴィニー亡き後の1枚なだけに、もうちょっといい数字を残してもいいはずなのに。

なお、バンドは本作リリース前に新たなドラマーとしてSTONE SOURのロイ・マイヨルガがツアーに参加することを発表しています。今のところツアーのみのようですが、今後パーマネントメンバーとなるのか気になるところです。

 


▼HELLYEAH『WELCOME HOME』
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