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2020年2月 7日 (金)

BRITISH LION『THE BURNING』(2020)

2020年1月中旬に発表されたBRITISH LIONの2ndアルバム。

BRITISH LIONはIRON MAIDENのスティーヴ・ハリス(B)がサイドプロジェクトとしてスタートさせた5人組バンドで、メンバーはスティーヴのほかリチャード・テイラー(Vo)、デヴィッド・ホーキンズ(G)、グレアム・レスリー(G)、サイモン・ドーソン(Dr)という編成。2012年にセルフタイトルの1stアルバムを発表し(同作はスティーヴ・ハリス名義でのリリース)、短いながらもツアーも敢行。その後はメイデンの活動にシフトしていきましたが、2018年秋にはアルバムリリースから6年を経て待望の初来日公演も実現しております。

デビュー作から7年を経て届けられた2ndアルバムは、BRITISH LION名義でのリリースという事実のみならず、その内容からもスティーヴのサイドプロジェクトからひとつの独立したバンドに昇格した印象を受けます。

前作の時点でソングライティングにスティーヴ以外のメンバーも積極的に関わっていましたが、それは本作も同様。むしろ、そういったスティーヴ以外の4人のカラーも強く反映された結果、前作にあった“取っ付きにくさ”が解消されています。

基本的には前作の延長線上にある、スティーヴが若い頃に強く影響を受けたクラシックロック……UFOTHIN LIZZYをはじめとするブリティッシュロックバンドを現代によみがえらせたような楽曲を展開しています。が、それらが今作ではよりわかりやすく昇華されているんです。ところどころでスティーヴらしいパーカッシヴなベースプレイを見つけることもできるし、リチャードの節回しも初期メイデンに通ずるものがあるので、メイデンファンの耳にも優しい内容となっているはずです。

また、それは随所にフィーチャーされたツインリードや適度なプログレッシヴロック的アレンジにも表れており、2バンドの共通点を見つけ出すのは容易いことかもしれません。が、アルバムを通して聴き進めていくにつれて、このバンドは良い意味で“後ろ向き”なんだなってことにも気づかされます。

メイデンが伝統を守りながらも現代のシーンと向き合っているのに比べると、BRITISH LIONのこのアルバムは「あの頃の俺よ、もう一度」みたいな“童心に帰って楽しんでいる”感が強く伝わってくる。この“後ろ向き”さをネガティヴに捉えてしまえば、本作は今のリスナーにとってつまらない1枚かもしれません。が、メインのバンドがあるからこそ“わかっている”人が“やるべき”ことを徹底してやった結果がこれなのです。だから全然アリなんですよね。

メイデンファンはもちろんのこと、“古き良き時代のブリティッシュハードロック”に関心のあるリスナーにも手に取ってもらいたい本作。派手さ皆無、本当に地味で音の“隙間”が多い1枚ですが、だからこそ若いリスナーにはその隙間に身を委ねつつディープな音世界に浸っていただきたいものです。

 


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