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2020年2月18日 (火)

MARK MORTON『ETHER』(2020)

2020年1月中旬にリリースされた、マーク・モートン(G/LAMB OF GOD)の最新EP。配信限定で、日本盤未発売。

昨年2月に初のソロアルバム『ANESTHETIC』を発表したマーク。同作はLAMB OF GODでは表現しきれないアーティスティックな側面、ソングライターとしての貪欲さを追求し、楽曲ごとに多彩なシンガーを迎えて表現するという手法が取られました。

続く今作も同じく、楽曲ごとに異なるシンガーをフィーチャーした作風。しかし、前作と異なるのはそのサウンドメイキングの手法で、今回はアコースティックギターをベースにした楽曲作り/アレンジが全面的に施されています。

全5曲中、マーク・モラレス(SONS OF TEXAS)が2曲、ハワード・ジョーンズ(LIGHT THE TORCH、ex. KILLSWITCH ENGAGE)、リジー・ヘイル(HALESTORM)、ジョン・カーボン(MOON TOOTH)がそれぞれ1曲ずつ参加。マーク・モラレスはMARK MORTON BANDのツアーでもフロントマンを務めたこともあり、今回2曲歌うことになったんでしょうね。

全編アコースティックがメインといいつつも、楽曲によってはエレクトリックギターもふんだんに使用されています。が、それはあくまで味付け程度。エレキがメインになることはなく、あくまで前面に打ち出されるのはアコギの音色とシンガーの歌声なわけです。

一方で、スクリームと歌い上げるイメージが強いハワードは「Love My Enemy」という楽曲でファルセットを取り入れた強くも優しい歌声を聞かせてくれます。あ、この曲のみエレキが大活躍していて、派手なギターソロも楽しめます。これは例外中の例外ですね。

ジョンが歌う「The Fight」は打ち込みリズムをフィーチャーした穏やかな1曲。アルバムの中でいうと、箸休め的な楽曲かな。けど、こういった地味めの楽曲が不思議とアメリカではヒットするからあなどれない。

そして、本作で注目してほしいテイクのひとつがリジー歌唱による「She Talks To Angels」。THE BLACK CROWESが90年代初頭にヒットされた楽曲で、原曲に比較的近いアレンジが施されています。リジーのボーカルもしゃリジーのボーカルもしゃがれた低音からパワフルな高音まで幅広く楽しめ、かつマークのスライドプレイも堪能できる、本作の肝かなと。

さらに、マーク・モラレスは適材適所という言葉がぴったりで、どんな楽曲もそつなく歌いこなす印象かな。適度なスモーキーさが良い味を出しています。オリジナル曲「All I Had To Lose」もさすがの一言ですが、ラストを飾るPEARL JAMのカバー「Black」も歌とアコギのみというシンプルなアレンジが功を奏し、曲の良さとシンガーの魅力を最大限に引き出しているんじゃないかな。

にしても、「She Talks To Angels」と「Black」という1990〜1991年の楽曲を選ぶあたり、さすが自分と同年代と思わずにはいられません。フルアルバム『ANESTHETIC』がソングライターとしての主張だとしたら、今回のEPはプレイヤー/ミュージシャンとしての主張が込められているのかな?なんて、この作風とカバーの選曲から感じ取ってしまいまいた。うん、ナイスな企画盤だと思います。

 


▼MARK MORTON『ETHER』
(amazon:MP3

 

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