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2020年2月 3日 (月)

SONS OF APOLLO『MMXX』(2020)

2020年1月中旬にリリースされたSONS OF APOLLOの2ndアルバム。

ご存知のとおりこの彼らはジェフ・スコット・ソート(Vo)、ロン・“バンブルフット”・サール(G)、ビリー・シーン(B)、マイク・ポートノイ(Dr)、デレク・シェリニアン(Key)というHR/HMシーンで一度は耳にしたことがある名前が一堂に会したスーパーバンド。特にマイクとデレクという元DREAM THEATER組がいることで、そのサウンドもプログレ・メタル的なものが求められたと思います(ビリーもNIACINでそれらしいことやってますしね)。

実際、デビューアルバム『PSYCHOTIC SYMPHONY』(2017年)はその期待に答えつつも、それだけでは終わらないモダンヘヴィネス感も兼ね備えた良作に仕上げられ、同作を携えたワールドツアーも80本以上にわたり敢行。昨年秋にはライブCD&映像作品『LIVE WITH THE PLOVDIV PSYCHOTIC SYMPHONY』(2019年)もリリースし、話題となったばかりです。

スーパーバンドにありがちな「アルバム1枚で終わる短命さ」も不安視された彼らでしたが、前作から2年強という昨今では比較的短いスパンで届けられた本作に喜んだファンも少なくないはず。そんな本作ですが、基本的には前作の延長線上にある1枚だと感じました。ただ、バンドとしてのアグレッションやノリは前作よりも優っており、そこは長期ツアーを経験したことで5人の関係性がより密になった結果なのかな。個々のソロプレイを尊重しつつも、最終的にはバンドとしての一体感を重視している。そんな印象を受ける1枚です。

ジェフのボーカルは相変わらず絶好調で、メロディラインも彼の声質や歌唱スタイルをうまく活かしたものになっていると思います。プログレメタルと表現したものの、本作はモダンヘヴィネス寄りな味付けも強く、バラード風だけどブルースロックをモダンメタル調に昇華した「Desolate July」、比較的ストレートなアレンジが施されているもののギターのフレージングにモダンさが散りばめられた「Fall To Ascend」など、一聴すると単調なようでも実は細部まで練り込まれている。DTでいったら『AWAKE』(1994年)あたりのテイストに近いのかなと感じました。そうか、だから自分は彼らの音が好きなのか。納得です。

1曲1曲は相変わらず長尺なものが多く、トータル58分に対し5分前後の楽曲が3曲、6分前後が2曲、7〜8分台が2曲のほか、ラストには約16分におよぶ超大作「New World Today」が用意されています。特に「New World Today」は評価が分かれるところかもしれませんが、僕個人としては好意的に受け取っています。実際、飽きなかったですし。

各メンバーのファンからすると「あれ、このフレーズって……」と焼き直しを不安視するフレーズも含まれているのかもしれませんが、そこまでディープなリスナーではない自分は終始楽しく聴くことができましたし、昨年試聴サンプルを頂いてから今日まで頻繁に聴き返している1枚。難しいことを考えず、いや考えすぎずにこの音の洪水に身を委ねてみてはいかがでしょう。

あ、ちなみに本作のデラックス盤にはアルバム収録曲のインストバージョンと、ボーカルのみを抜き出したアカペラバージョンを収めたボーナスディスクを付属。こちらもネタとしては面白いので(しかも各ストリーミングサービスにも用意されているので)、アルバム本編を十分に楽しんだあとに触れてみることをオススメします。

 


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