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2020年2月13日 (木)

EVANESCENCE『EVANESCENCE』(2011)

2011年10月上旬にリリースされたEVANESCENCEの3rdアルバム。

メガヒットを記録したデビューアルバム『FALLEN』(2003年)のリリースツアー中、ソングライターのひとりであるベン・ムーディ(G)がバンドを脱退。エイミー・リー(Vo, Piano)は新メンバーを迎えることでツアーを継続し、新たな布陣で2ndアルバム『THE OPEN DOOR』(2006年)を完成させます。同作はチャート上ではデビューアルバム(全米3位)を上回る初の全米1位を獲得。セールス的には200万枚程度とデビュー作には及びませんでしたが、メガヒット後の余波を受けつつ成功を持続させることができました。

『THE OPEN DOOR』は『FALLEN』の世界観を踏襲した、良くも悪くも“ディフォルメ感”の強い1枚でした。即効性はかなり強く、リリース当時は良い作品だと感じながらリピートしたのですが、時間が経つと「これを聴くなら別に1作目があればいいんじゃないか?」と思えるようにもなってしまい。要するに、瞬発力やインパクトはある程度あるのですが、深みが足りない作品集だったように思うのです(今になってみれば、ですが)。

特に、ベンというメインソングライターを欠いたことで、エイミーはテリー・バルサモ(G)という新たなパートナーと共作を続けるのですが、2作目の時点では“デビュー作で獲得できたファン層をいかに離さずに1stアルバムらしさを再現するか”に注力することのみに専念。結果、バンドというよりは“エイミー・リーのソロプロジェクト”感が強くなってしまったのかもしれません。

そこから5年という長い歳月を経て、エイミーはEVANESCENCEを“ソロプロジェクト”から“バンド”へと成長させた。だからこそ、このタイミングにバンド名をアルバムタイトルとして用いたのでしょうね。

当初は巨匠スティーヴ・リリーホワイト(U2、XTC、LUNA SEAなど)をプロデューサーに迎えて制作を始めたものの、途中でニック・ラスクリネクツ(ALICE IN CHAINSDEFTONESMASTODONなど)に交代。エイミー、テリー、トロイ・マクロウホーン(G)、ティム・マッコード(B)、ウィル・ハント(Dr)という心強い布陣は演奏やアレンジのみならず、ソングライティング面でも貢献することでよりバンド感を強めることに成功しています。

実際、このアルバムではデビューアルバムの幻影をかなり払拭できているのではないでしょうか。バンドとしての一体感を強め、ソングライティングでも従来のスタイルをただなぞるだけではなくちゃんと進化させている。ゴシックメタルの要素は残しているものの、むしろそれは味付けといった程度に収められており、むしろヘヴィロック/ラウドロックバンドとしての側面を強く確立させているのが本作なのかなと。

シングルカットされた「What You Want」や「My Heart Is Broken」「Lost In Paradise」を筆頭に、「The Other Side」「Never Go Back」、そしてアルバム本編のラストを飾る美しいゴシック&エレポップ風バラード「Swimming Home」など癖になる佳曲が多い。リリースから8年以上経ちますが、意外と何度でもリピートできる1枚です。

 


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