WHITESNAKE『COME AN' GET IT』(1981)
1981年4月に発表されたWHITESNAKEの4thアルバム。日本盤は同年6月後半からスタートする2度目のジャパンツアーの来日記念盤として、5月に発売されました。
2作目『LOVEHUNTER』(1979年)から7ヶ月という短いスパンで発表された前作『READY AN' WILLING』(1980年)は、リードシングル「Fool For Your Loving」のスマッシュヒット(全英13位)も手伝って最高6位を記録。その成功をフォローするかのように11ヶ月後に発表された本作は、「Don't Break My Heart Again」(全英17位)、「Would I Lie To You」(同37位)とシングルヒットを連発させたことで、アルバム自体も最高2位という高ランキングを残しています。
前作から加わったイアン・ペイス(Dr/ex. DEEP PURPLE)の影響もあってか、バンドアンサンブルがよりタイトに強化された印象を持つ本作。『READY AN' WILLING』で手に入れた成功が良い形で作用された、初期の最高峰といえる内容ではないでしょうか。
モロに女性器を表した蛇の舌に苦笑してしまうというジャケットを持つ本作。序盤の「Come An' Get It」や「Hot Stuff」こそ初期2作のおおらかさが再び感じられますが、そこにはいなたさが一切感じられず、むしろ洗練された印象を受けるほど。そこから前作の影響が大いに反映された「Don't Break My Heart Again」、このバンドらしい泣きのブルース要素が最大限に発揮された「Lonely Days, Lonely Nights」と最高の流れを見せ、WHITESNAKE流“Sex, Drug, Rock 'N' Roll”を体現した軽やかなロックンロール「Wine, Women An’ Song」へと続くアナログA面の流れは、本当によくできているなと感心します。
後半(アナログB面)はいぶし銀の渋みを感じさせる名曲「Child Of Babylon」からスタート。シングルカットもされたノリの良いロックチューン「Would I Lie To You」やドス黒いリズムセクションがひたすら気持ち良い「Girl」「Hit An' Run」と流れ、どことなく「Ain't Gonna Cry No More」に似た空気(と作風)の「Till The Day I Die」で締めくくり。なんとなく地味さが目立つ1枚ですが、ブルースやR&B/ソウルをハードなサウンドで表現するという初期WHITESNAKEのコンセプトはここでひとつの完成を見ることになります。
もちろん、穿った見方をすれば「前に似たような曲、なかったっけ?」というマンネリさも見え始めています。それはデヴィッド・カヴァーデイル(Vo)のバンマスとしての甘えだったのか、あるいはミッキー・ムーディ(G)やバーニー・マースデン(G, Vo)といったソングライターたちの“才能の限界”だったのか。これまでのアルバム4作中、カヴァーデイル単独制作楽曲が4曲と過去最多なのもそういった事象の表れだったのかもしれません。
なお、本作は2006年にリマスター化されており、その際にアルバム収録曲の別ミックスやバッキング・トラックなど6曲が追加されております。個人的には必聴とは言い切れない、オマケ以外の何ものでもないテイクですので、気になる人はぜひ……といったところでしょうか。
▼WHITESNAKE『COME AN' GET IT』
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